フケを抑えるにはどうすればいい?フケ予防のポイントは?

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A.まず最初のステップとして、フケが発生するメカニズムを知ること。次に、規則正しい生活を送ることが賢明です。
フケに好感を抱いている人はおそらくいないでしょう。
「フケ=不潔」。
多くの人がこの等式でフケを捉えていることかと思います。
このパブリックイメージを変えることは難しいですが、フケが発生するメカニズムを知ることで、フケに対していくらか寛容になれるかもしれません。
まず覚えていただきたいのは、すべての人にもれなくフケは出るということ。
毎日シャンプーできれいに頭を洗っている人も当然ふくまれます。
(後述しますが、むしろ過度な洗髪がフケの原因となることもあります。)
なぜならフケというのは、ヒトの生理現象だからです。
そもそも皮膚というのは新陳代謝をくり返しています。古くなった皮膚は老廃物として排出され、新しい皮膚へと生まれ変わります。
このサイクルは生理現象としてヒトに自然に備わっている機能です。一般に「角質」や「アカ」と呼ばれるものがその老廃物なるものです。
「角質」や「アカ」が排出されながら、期間としては約1か月で、ヒトの皮膚は新陳代謝(ターンオーバー)によって完全に新しい皮膚に生まれ変わるのです。
フケは、「角質」や「アカ」と呼ばれるものの頭皮バージョンです。よってヒトである以上誰にでも備わっている「機能」なのです。
とはいえフケに悩まされている人からすれば、「生理現象」や「機能」としてまとめられたところで納得はできませんよね。
かくいう私も、かつてはフケに悩まされた人間の一人です。
とりわけまわりの目に過敏な中高生の頃は、制服が学ランだったこともあり、黒い肩まわりにフケが落ちていないかいつも気になっていました……。
黒や紺など濃いめの色の服だとフケが目立ちますからね。
かつての私のように、フケが気になって濃いめの色を着られないという人には、何としてでも悩みを克服していただき、克服できたあかつきには、黒のタキシードを身にまとってシャンパンで乾杯していただきたい!そう願っています。
さて、フケ自体は生理現象なわけですが、問題は、かつての私のように自分のフケが人目が気になるまでに及んでしまうレベルの時です。
このレベルに達すると、フケを抑えるための対策を講じたくなるはずです。
では、どのようにフケに対処すればいいのか。
生理現象としてのフケを完全に抑えることはできませんが、その量や頻度を抑えることは可能です。
フケの主な発生要因は、ターンオーバーの乱れです。
それではなぜターンオーバーが乱れるのか、その要因は大きく2つに分けることがでます。
まず冬場に目立つカサカサと乾燥したタイプのフケが気になる方は、過度な洗髪や過度なブラッシングにより頭皮にダメージを与え、ターンオーバーのサイクルが早まりフケが発生しやすくなっている可能性が高いです。
もともと乾燥肌の人は特に注意が必要で、皮脂を必要以上に落とすことのないよう、また頭皮を傷つけることのないように注意しましょう。
もう一つ、夏場であってもフケが出て、それが脂性のベトベトとしたフケの場合には別の対策が必要です。
すべてのヒトの頭皮には皮脂を栄養源とするマラセチア菌という菌がいるのですが、このマラセチア菌が増殖しすぎると、頭皮に炎症を起こしターンオーバーに乱れが生じるのです。
つまり脂性のフケの発生源となります。
よって、過度な洗髪により頭皮を乾燥させすぎるのもフケの原因となりますが、洗髪を怠りすぎるのも脂性のフケの原因となるのです。
何事も、やり過ぎは禁物、やらなさ過ぎも禁物、ということです。
では万人に有効な対策を最後にお伝えして本稿を締めましょう。
その対策とは、ずばり規則正しい生活を送ることといえます。
まずは食生活。
脂っこい食べ物を控え、良質なたんぱく質(大豆製品、魚、鶏肉など)を摂取するように心がけましょう。
次に睡眠。
皮膚のターンオーバーが最も盛んにおこなわれる時間帯は、夜の11時~深夜2時のあいだといわれているので、この時間帯にしっかりと睡眠を取っていることも重要です。
そしてもう一つ。
頭皮の血流を活発にすることも重要なので、定期的な頭皮マッサージをおこなうのがオススメです。
規則正しい生活を送り、頭皮に負担のいかないよう適切にケアすることで、フケの悩みからみなさんもいくらか解放されるはずです。