トリートメント、リンス、コンディショナーは併用できる?それぞれの違いと役割

〈 約 10分52秒 で読めます 〉

トリートメント、リンス、コンディショナーの使い分け、正しくできていますか?
この記事では、美しい髪の毛へと導くそれぞれの役割を解説しています。

トリートメント、リンス、コンデショナーの違いって?それぞれの役割

トリートメント、リンス、コンディショナー。いずれも髪の毛をケアをするツールとして知られています。 しかし、それぞれは使い所と期待できる効果は異なります。

トリートメント

トリートメントの主な目的は髪に栄養を与え、内部のダメージを補修します。
シャンプー後に使用し、数分間放置してから洗い流すのが一般的な使用方法です。 髪の状態や悩みに合わせて選ばれることが多く、週に1~2回の頻度で使用します。

トリートメントに期待できる効果

1.補修と補強
トリートメントには髪のダメージを補修し、補強する効果が期待できます。 タンパク質やアミノ酸などの成分によりパーマやカラー、日常的に起こる摩擦などのダメージから、とくに髪の内部をリペアするためのサポートをします。
2.保湿
オイルやセラミドなどの保湿成分が含まれている製品などは、乾燥した髪のパサつきをカバーし、しっとりとした質感を与えることができます。
3.髪のなめらかさとツヤの向上
髪内部の補修をしながらキューティクルの開きをカバーし、髪表面を整えなめらかで艶やかな印象に仕上げることができます。
4.髪の扱いやすさ向上
髪をまとまりやすくし、ブラッシングやスタイリングがしやすくなります。

リンス

リンスの主な役割は髪の外側をケアすることです。 シャンプーの後に髪に塗布し、すぐに洗い流すのが一般的な使用方法です。
トリートメントと異なり、日常的に使用することができ、時間もかからないので手軽にヘアケアを行うことができます。

リンスに期待できる効果

1.髪のすべりとまとまりを良くする
リンスは髪のすべりを良くします。ブラッシングがスムーズになり、絡まりにくい髪になるサポートをします。
2.髪の柔軟性を保つ
リンスは髪の表面をカバーし、髪内部の水分の流出が起こらないようにしてくれます。 髪にしっとり感を与え柔らかな手触りに導きます。
3.静電気の抑制
リンスは髪につや感を与え、表面を整えます。髪がまとまりやすくなり、静電気が抑制されます。 乾燥する季節や、乾燥が気になる髪質に特に効果が期待できます。

コンディショナー

コンディショナーの主な役割はリンス同様、髪の外側をケアすることです。 明確な違いはありませんが、製品によっては内部に浸透するタイプのものもあり、リンスよりも保湿成分が多く含まれている場合があります。
一般的な使用方法はシャンプー後に塗布し、一定の時間放置してから洗い流します。 また、洗い流さないアウトバスタイプのも製品も販売されています。

コンディショナーに期待できる効果

1.髪の保湿と栄養補給
コンディショナーには保湿成分や栄養成分が含まれています。 髪に潤いを与え、栄養を補給します。特に乾燥した髪質やダメージヘアの補修に有効です。
2.髪のなめらかさと柔らかさを促進
コンディショナーは髪のキューティクルを整え、髪をなめらかで柔らかい印象に導きます。 コンディショナーをすることで手触りが良く、まとまりやすい髪になります。
3.髪の静電気抑制
リンス同様、コンディショナーも保湿効果があります。 保湿されることで髪がまとまりやすくなり、静電気が抑制されます。
4.ダメージヘアの修復
コンディショナーにはダメージを受けた髪の修復をサポートする成分が含まれており、髪を健やかに導く働きが期待できます。

トリートメント→リンス・コンディショナーの順番で併用する理由

先に説明したように、トリートメント・リンス・コンディショナーはそれぞれ髪のどの部分に効果を発揮するかで役割が異なります。
その理由は、それぞれの製品の分子の大きさにより違いが生じています。
分子の大きさは「トリートメント<コンディショナー<リンス」の順に大きくなっていき、分子量が小さければ小さいほど髪の内部まで浸透する効果が期待できます。
分子の大きさと、浸透する場所から併用する時にはトリートメントを一番最初に使い、髪の内部に水分や栄養素を浸透させます。 その後、髪表面をコーティングするようにリンスやコンディショナーを使うのがベストな方法と言えるでしょう。

ヘアタイプ別のトリートメント・リンス・コンディショナーの選び方

トリートメントやリンス・コンディショナーは、自分の髪質に合わせて選ぶことが重要です。 間違った選び方をしてしまうと、お悩みが改善するばかりか悪化してしまうことも…。
以下に、お悩み別のアドバイスをまとめました。
1.ダメージヘア
ダメージヘアにはトリートメントによる内部の補修ケアが必要です。髪質改善のサポートにつながるでしょう。
ダメージが進んでいる髪には、補修効果が高いトリートメントを使用したいところ。 タンパク質や栄養素が豊富な製品が、髪内部のスカスカの部分を補修し髪の状態をリカバリーさせます。
乾燥が気になる髪には、保湿力が高く、水分を閉じ込める効果のあるトリートメントがおすすめです。 週に1〜2回トリートメントを使い、ダメージを修復目指しましょう。
髪の絡まりがひどい場合には、トリートメントをした後に表面のキューティクルを整えるリンス、またはコンディショナーで、髪を保護してなめらかにするのも有効です。 髪表面を整えることで栄養素の流失を和らげてくれます。
2.ねこっ毛、細い髪
ねこっ毛や細い髪の毛は傷みやすく、へたりやすいのが特徴です。 重めのトリートメントを使用することで髪のへたりにつながってしまうこともあるので、軽い質感に仕上がるトリートメントが適しています。
週に1~2回の頻度で使用し、補修効果があるものや、ボリュームをサポートする成分が含まれたトリートメント選びましょう。
リンスやコンディショナーを使用する場合も同様です。髪が細くねこっ毛の人は、軽いリンスやコンディショナーを日常的に使い、髪をしっとりと保ちつつも重くなりすぎないように注意しましょう。
3.くせ毛、パーマヘア
くせ毛、パーマヘアは髪表面のキューティクルの配列が一定ではなく、中の水分や栄養分が漏れだしやすく乾燥しやすい傾向にあります。 ケアとしては保湿が重要です。
強いダメージなどが見受けられなければ、リンスやコンディショナーで髪の表面を整えて、絡まりにくい環境を整えることも重要です。
ダメージがあり、その影響でうねりが出ているようであれば トリートメントで内部を補修するケアをしましょう。
4.ヘアカラー
ヘアカラーをしている髪はキューティクルを開いてカラーリングするため、基本的にはダメージが生じている状態です。 ダメージヘアのままだと色落ちや乾燥も助長されるため、保湿効果があるトリートメントを定期的に行いたいところ。
髪の色に合わせたカラートリートメントを使用するとカラーの持続にも役立ちます。
他にも色を長持ちさせるために、トリートメント後に色落ちを防ぐリンスやコンディショナーを使用するのも有効です。 ヘアカラー後の色鮮やかさを保つためにも専用の製品を使用すると尚良いでしょう。

リンス、コンディショナーとトリートメント、どちらを使えばいい?

正しい使い分けと順序を守りながら、リンス、コンディショナー、トリートメントを併用することで効果的なヘアケアが期待できます。 髪の状態や目的に合わせて調整し、健康で美しい髪を保ちましょう。
ここではトリートメント、リンス、コンディショナーの特徴について表にしてまとめました。
トリートメント リンス コンディショナー
ダメージレベル ダメージ有 ほぼなし 中等度
目的 高い補修力
栄養補給(分子が小さいため内部に浸透できる)
保湿
髪に蓄積しない(分子が大きいため髪表面をコーティングする)
髪に潤いを与える
ダメージ軽減(分子は中等度。製品によりつけおきすれば若干内部に浸透するものもあり)
頻度 週に1〜2回の使用が一般的 毎日使用可能 毎日使用可能
使い方 毛先から中心に向けて塗布し、時間をかけて浸透させる 髪全体に軽く塗布し、すぐに洗い流す 髪の中心から毛先に向けて塗布し、一定の使用時間放置してから洗い流す
ヘアケア製品の選択は、髪の状態やケアしたい目的によって異なります。 リンスとコンディショナーは髪の外側を補修する目的で使用します。 ダメージの程度や目的により使い分けしてみるのも良いでしょう。

まとめ

トリートメント、リンス、コンディショナーは美しい髪を保つために重要なセルフケアツールです。
トリートメントは内部のダメージを補修し栄養を与え、リンスとコンディショナーは外側を整えてまとまりやすくします。 コンディショナーは製品によっては内部に栄養補給できるタイプのものもあります。
それぞれを使う時には自分の髪質やお悩みをしっかりと見定めて、自分に合うピッタリの製品でホームケアし、より美しい髪を目指しましょう。