薄毛治療で症状改善?原因別の対策方法について

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薄毛・抜け毛の症状は男女問わず起こりうるものであり、近年はAGAやFAGAでお悩みの方も増加傾向にあるといわれています。
抜け毛の原因はさまざまで、その対処法も症状によって異なります。適切に対策を行えば、未然に防いだり、改善できたりする可能性もあるため、まずは自分の抜け毛の症状を把握することが大切です。
今回は、脱毛症の原因を種類別に紹介するとともに、適切で有効な対策をご紹介します。

自然な抜け毛と脱毛症

抜け毛 抜け毛には、「自然脱毛」と「異常脱毛」の2種類があります。まずはそれぞれの特徴をご紹介します。

自然脱毛とは?

抜け毛は1つの自然現象であり、それ自体は決して異常なことではありません。 成人男性に例をとると、1日平均100本前後抜けることは正常の範囲といわれています。 自然脱毛の量は体質やシーズンによって異なります。比較的毛が抜けやすい時期である春や秋は、たとえ1日200~300本抜けたとしても異常ではありません。
成長期の段階で毛根から髪の毛が生まれ育ち、休止期や退行期の間は成長がストップするサイクルのことを「ヘアサイクル」といいます。 常に健康で生き生きとした髪の毛を伸ばし続けるには、このヘアサイクルに基づく発毛・脱毛が必要です。そのため、ヘアサイクルの範囲内での抜け毛であれば何も問題はありません。

異常脱毛とは?

自然脱毛とは明らかに異なり、髪の毛が季節問わず、習慣的に大量に抜ける状態が続く場合は、異常脱毛を疑ってみる必要があります。
髪の毛の成長期が通常より短かったり、休止期・退行期が長くなったりしてヘアサイクルの乱れが生じれば、抜け毛の量は1日100本にとどまらず、生え際も後退してしまうリスクが増大します。
髪の毛が伸び続ける成長期は、短くても2年程度必要になります。しかし、ヘアサイクルが乱れてしまうと、髪の毛が十分成長する前に抜け落ちてしまい、その状態が頭皮全体に及ぶことで薄毛になりやすくなってしまうのです。
異常脱毛の原因でもっとも多くの割合を占めるものが、男性ホルモンがジヒドロテストステロンという物質に変質することで発生する薄毛である「AGA」といわれています。

代表的な脱毛症

代表的な抜け毛 脱毛症にはAGA以外にも種類があります。その代表的な症例をご紹介します。

円形脱毛症

頭皮が部分的に薄くなってしまう症状です。その原因はストレスやホルモンバランスの乱れなどが挙げられますが、近年では「自己免疫疾患」との関係が注目されています。
自己免疫疾患とは、正常に働くべき免疫機能に異常が生じる疾患のことで、毛根組織を異常と判断した免疫(Tリンパ球)が攻撃を加えることで、脱毛を引き起こすといわれています。 異常反応した免疫は、毛根が死滅するまで攻撃を続けるため、毛母細胞に与えるダメージは計りしれません。自己免疫疾患を発症すれば、これまで元気だった頭皮でも、突然髪の毛が抜け落ちる可能性があるのです。
自己免疫疾患の原因は今のところはっきりしていませんが、疲労や感染症、ストレスなどとの関係が指摘されています。
ストレスや疲労がいつも以上に蓄積している自覚がある場合は、リラックスや気分転換を図って予防することが大切です。

びまん性脱毛症

女性が発症しやすい薄毛症状の1つです。びまん性脱毛症は、頭皮全体に抜け毛の症状が及び、放置すればどんどん薄毛の範囲が広がってしまいます。円形脱毛症のように1カ所に集中して髪の毛が抜ける症状ではないため、見た目では分かりにくいという特徴があります。 そのため、ある程度脱毛が進行してから自覚する方も少なくありません。
びまん性脱毛症の原因は、ストレスや過剰なダイエット、栄養バランスの悪い食生活など、生活習慣の乱れにより引き起こされる傾向が強いといえます。
ストレスがたまると自律神経のバランスが崩れ、血液の流れにも影響を及ぼすといわれています。血液の流れが悪くなれば、頭皮にも栄養が十分行き届かず、結果的に髪の毛が成長しにくくなってしまいます。
女性が薄毛を感じ始めたら、まずは生活習慣を見直してみることをおすすめします。

粃糠(ひこう)性脱毛症

通常より大量に発生したフケが毛穴をふさぎ、髪の毛の成長を阻害して起こる脱毛症です。フケが異常に増える頭皮環境では、十分な育毛・発毛は期待できません。不衛生なコンディションになれば毛母細胞も傷つけられ、抜け毛はどんどん進行してしまいます。
粃糠(ひこう)性脱毛症になる主な原因は、頭皮に住みつく菌の異常繁殖およびアレルギーといわれていますが、はっきりとしたことはまだ分かっていません。 しかし、洗髪が不十分で頭皮に汚れが残ったままの状態が続いてしまうと、菌の繁殖を高めてしまい、フケも増えやすくなるでしょう。
そのため、フケを大量に増やさないための頭皮ケアが重要といえます。

牽引(けんいん)性脱毛症

牽引(けんいん)性脱毛症とは、その名の通り、髪の毛を引っ張ることで頭皮に負担が増え、結果として脱毛を招いてしまう症状です。特定のヘアスタイルを多用する方に多い症状で、こちらも女性に多く見られます。
ポニーテールやお団子ヘアなど、頭皮を突っ張るようにして髪の毛を束ねると、毛根に過度の負担がかかってしまいます。それが習慣化されている場合、蓄積されたダメージにより、髪の毛が抜けやすくなってしまう可能性が高まります。 また、いつも同じ分け目で分けたり、カチューシャをつけたり、ヘアバンドを常用したりする習慣も、脱毛を助長する原因につながってしまうため、注意しましょう。
牽引(けんいん)性脱毛症による抜け毛を改善するには、頭皮に負担のかかるヘアスタイルを見直すことが先決です。分け目を変えるだけでも違うため、頭皮や毛根をいたわる髪型を心がけましょう。

AGAとFAGA

AGA(男性型脱毛症)とは、一般的に男性の頭皮に見られる薄毛の症状のことです。 一方のFAGA(女性男性型脱毛症)は、女性の頭皮に見られる薄毛・抜け毛の症状のことを指します。
AGAとFAGAとでは、抜け方や症状の程度に大きな違いが見られます。
AGAは、頭頂部や前頭部に発症する薄毛なのに対し、FAGAは頭皮が全体的に薄くなる傾向があります。 また、進行性脱毛症であるAGAは、そのまま放置するとほとんどの髪の毛が抜け落ちてしまいますが、FAGAはそこまで症状が進行することはほぼありません。

男女共通の薄毛の原因【1】生活習慣

食事や睡眠、飲酒、運動

様々な食品
食事・運動・睡眠は、健康的な生活を支えるもっとも基本的な要素であり、頭皮にも大きく影響を及ぼします。バランスを欠いた食生活は、薄毛を招く第1歩と考えて良いでしょう。
髪の毛の成長に欠かせないとされる亜鉛やビタミン、たんぱく質などの栄養分が不足したり、過剰に皮脂を分泌させる油物や肉類、糖分をとり過ぎたりすると、毛根が正常に働かなくなる可能性が高まります。
また、睡眠不足・運動不足の場合も注意が必要です。発毛に大きな影響を与える成長ホルモンは、睡眠中に生成されるため、良質な睡眠を確保しなければ頭皮環境も良くなりません。 運動は体内に取り込んだ栄養分を適切に調整し、エネルギー代謝を高める役割を持っています。運動量が足りないと皮脂もたまりやすくなり、髪の毛の成長を阻害してしまう恐れがあります。

ストレス

ストレスの蓄積は、体内のあらゆる部分に支障を生み出してしまいます。特に自律神経への影響は大きく、その働きが悪くなれば内臓も血管も満足に機能できなくなります。
血管は、栄養素を運ぶ重要な器官であるため、血管の機能が低下してしまうと、頭皮への栄養補給もままならなくなり、髪の毛の成長阻害につながってしまうのです。
また、ストレスは睡眠不足や食欲不振、精神的な落ち込みなどを誘引しやすいといわれています。いずれの症状も抜け毛リスクを高めることにつながりやすいため、頭皮のため、何より健康のためにも、なるべくストレスをため込まない生活をすることが大切です。

タバコ

タバコに含まれるニコチンが体内に蓄積されると、血行不良を引き起こしやすくなり、頭皮にも悪影響を及ぼしてしまいます。
ニコチンは血管収縮作用を持ち、酸素や栄養分の流れを妨害することから、喫煙のし過ぎは要注意です。
また、ニコチンにはビタミンを破壊する作用があるともいわれています。ビタミンCには栄養素の吸収率を高める働きが、ビタミンEには血行促進をもたらす効果があるため、これらの栄養成分の吸収を阻害する可能性があるニコチンは、頭皮にとって大敵といえるのです。

髪を乾かさない

ドライヤーを使わず、自然乾燥で髪の毛を乾かすこともおすすめできません。
なぜなら、自然乾燥は髪の毛の保護層であるキューティクルを開かせてしまうからです。キューティクルは水にぬれると開く特性があり、長時間ぬれたままだとそのすき間から外部の刺激を受けやすくなり、どんどん内部組織にダメージが蓄積されてしまいます。
その結果、髪の毛が抜けやすくなり、薄毛を招く可能性が高くなってしまうのです。
また、頭皮がぬれた状態は雑菌が繁殖しやすい状態です。増えた菌は毛根を傷つけ、さまざまな感染症リスクを高めてしまうでしょう。
そのため、頭皮環境を悪化させる可能性が高い自然乾燥は、極力避けたほうが無難といえます。

男女共通の薄毛の原因【2】外的要因

シャンプーの刺激

シャンプー 洗髪に欠かせないシャンプーですが、洗浄力が強過ぎるタイプは、さまざまな頭皮トラブルを引き起こすリスクが高まります。 一般的なシャンプーに配合の「ラウリル硫酸ナトリウム」や「スルホン酸ナトリウム」、「石油系界面活性剤」などの成分は、頭皮の皮脂や汚れを洗い落とす効果は高いものの、必要な皮脂まで取り除く傾向があり、湿疹などの症状を誘発してしまうケースもあります。

分け目を変えないスタイル

同じ分け目のヘアスタイルを長期間続けると、特定部分の地肌が紫外線など外部の刺激により、毛根を痛めてしまうこととなります。
ダメージが毛根に蓄積すると、脱毛にもつながってしまう恐れがあるため、分け目は頻繁に変えることをおすすめします。

紫外線

紫外線には、肌の細胞に危害を及ぼす強い刺激物質が含まれます。紫外線ケアを怠ってしまうと、ダメージが毛根にたまり、毛母細胞を壊してしまう可能性が高まります。また、毛母細胞が破損されてしまうと、髪の毛が生成しにくくなります。
紫外線は単に抜け毛を助長するだけでなく、炎症などの原因にもなるため、日差しの強い季節は日傘や帽子などを利用した防止対策が重要です。

男女共通の薄毛の原因【3】内的要因

男性ホルモンによる影響

ホルモン 男性型脱毛症であるAGAは、男性ホルモンが「5aリダクターゼ」と呼ばれる酵素と結合し、「ジヒドロテストステロン」という物質に変質することで引き起こされます。 男性には、もともと5aリダクターゼを多く持っている方と、そうでない方に分かれます。前者の場合、AGA発症リスクが高くなるため、日ごろの頭皮ケアと健康管理が特に大切です。
また、5aリダクターゼの多くは頭頂部や生え際に含まれているため、抜け毛がその箇所を中心に現れる理由はそのためといわれています。

遺伝

遺伝によって薄毛となる可能性も否定できません。女性と男性では遺伝する確率も異なりますが、いずれも一定レベルで遺伝するリスクが認められています。
確率が高いケースは、母方の家系に薄毛遺伝子がある場合です。母方の祖父やその親族に薄毛の人がいれば、遺伝リスクが比較的高いといえます。
ただし、必ずしも遺伝するとは限らないため、あまり神経過敏にならず、こちらは参考程度にとどめておきましょう。

男女共通の薄毛の原因【4】女性特有のケース

カラーとパーマ

毛染め 刺激の強い薬剤を使用するカラーリングとパーマは、髪の毛に少なからずダメージを与えます。頻繁に髪の毛のオシャレを楽しむ女性は特に、カラーとパーマによる頭皮コンディションの悪化には気をつけなければなりません。 薬剤が頭皮に付着すると、毛母細胞を傷つけてしまうため、その方法やプロセスにも十分気を配りましょう。

ダイエット

頭皮の健康にダイエットが悪影響ということではありませんが、健康管理を度外視したダイエット法には注意が必要です。例えば、過度な食事制限は必要な栄養分まで制限することとなり、結果的に髪の毛の成長にも悪影響を及ぼしてしまいます。
体内の栄養バランスが崩れてしまうと、ホルモンと自律神経の働きも悪くなりやすいため、ダイエットは栄養が偏らない程度に抑えながら行うことが大切です。

妊娠・出産

妊娠中や出産後の体調変化によってもたらされる脱毛もあり、それを「分娩(ぶんべん)後脱毛症」といいます。妊娠中は女性ホルモンのバランスが乱れやすくなり、その影響で髪の毛も抜けやすくなってしまいます。また、出産後2~6カ月くらいにもこの症状が起きやすくなるといわれます。
しかし、産後1年ほどたつとホルモンのバランスが安定し、髪の毛も元のように生えてくるため、それまでストレスに注意して過ごすようにしましょう。

自分でできる薄毛・抜け毛対策

抜け毛薄毛相談 上述した症状を読んで、不安になった方もいるかもしれません。しかし、薄毛・抜け毛に対する適切な対策を施せば、症状の予防・改善に期待が持てるでしょう。
ここでは、自分でできる薄毛・抜け毛対策をご紹介します。

AGA、FAGA治療

ご自身の抜け毛がAGAまたはFAGAの可能性がある場合は、まずは専門のクリニックで診察を受けてみましょう。
AGAに対してはプロペシア、FAGAに対してはパントガールなど、有効な抜け毛抑制剤を使用し続けることで、症状拡大予防につながるといわれています。

食事

頭皮環境を健康に保つには、たんぱく質や亜鉛、アミノ酸、ビタミンなど、髪の毛の成長に大きな役割を持つ栄養素の摂取を心がけましょう。

睡眠

規則正しく、十分な睡眠をとるように心がけましょう。特に午後10時から午前2時までの間は、成長ホルモンがもっとも活発に分泌される時間帯「ゴールデンタイム」といわれています。そのため、なるべくその時間帯に就寝できるような生活スタイルを構築することが大切です。

運動

適度な運動は、ストレス解消にもつながり、代謝効率も高めてくれます。特に血流が良くなるウォーキングやスイミングなどの有酸素運動がおすすめです。

シャンプー

シャンプーは、刺激の少ないアミノ酸シャンプーや、スカルプ系タイプを使用しましょう。
また、薄毛・抜け毛対策としては、朝シャンプーではなく夜に洗髪し、就寝前に1日の汚れを落とすことが大切です。

育毛剤

自身の症状や頭皮コンディションに合った育毛剤を効果的に使えば、乱れた成長サイクルを改善できる可能性が高まります。
ただし、育毛剤は使ってすぐ効果が出るものではなく、一定期間継続して使用することで効果を実感できるものとなるため、根気よく続けることが大切です。

カラーリングやパーマの頻度を最小限にする

カラーリングやパーマは髪の毛自体だけではなく、頭皮にも負担がかかります。
そのため、なるべく頻繁に行わないようにしましょう。

おわりに

今回は、さまざまな脱毛症の原因や対策についてご紹介しました。
脱毛症にはさまざまな種類があり、それぞれ原因も症状も異なります。
ただし、どの脱毛症にも共通していえることは、ストレスや生活習慣の乱れ、運動不足、過度の飲酒やタバコなどの不健康な生活習慣は、いずれも髪の毛や頭皮の健康に悪影響を及ぼす可能性が高く、男女ともに薄毛リスクを高めてしまいます。
今回ご紹介した内容を参考に、ぜひ生活環境の見直しから始めてみてはいかがでしょうか。