【実体験レポ】髪の毛を寄付しよう!ヘアドネーションにチャレンジしてみた

〈 約 15分25秒 で読めます 〉

スーパーミリオンヘアーでお馴染みの弊社ルアン。
そんな弊社で最近ウワサになっていたのが、「誰かがヘアドネーションをするために髪を伸ばしているらしい」ということ。
まもなく入社3年目を迎える社員Aが、なぜ今このタイミングでヘアドネーションをすることになったのか?
今回はその背景をインタビューするとともに、実際に美容室でカットしている様子まで含めて取材しました。
特にこれからヘアドネーションを考えている方、身近にヘアドネーションに関心のある人がいる方は必見です。
条件さえ満たしていれば手続きは簡単だということがよく分かりますよ。

改めてヘアドネーションとは

ヘアドネーションとは自身の髪の毛を寄付する行為のことです。
私たちが寄付した髪の毛は、NPO団体などの機関が責任を持って取り次いでくれることで、やがては医療用ウィッグとして生まれ変わります。
病気や事故などで髪の毛を失った子供たちにウィッグを無償で提供できれば、外出が楽しくなったり、オシャレを楽しめるようになることに繋がり、 子供たちのQOL(生活の質)が向上するだろうと期待されています。
ヘアドネーションについての基礎知識はこちらの記事をご覧ください。
髪の毛を寄付しよう!話題のヘアドネーションってなに?
しかし、ヘアドネーションにチャレンジするには、原則として「31センチ以上」の長さがあることが条件。
果たしてA君の髪の毛はどのくらい伸びているのでしょうか。

カット前のA君にインタビュー

これまで長くもなく短くもない、耳にかかるかかからないかぐらいの髪の長さをずっと維持してきたと話すA君。
伸ばすのも、それをバッサリ切るのも初めてだそうです。
そんな彼が、ヘアドネーションにチャレンジすることを決めたきっかけとカット前の意気込みを語ってくれました。

きっかけ① ロン毛にしたい

「人生で一度くらいはロン毛にしてみたかった」と語るA君。
しかものちにその髪をヘアドネーションに回せば、面白そうでもあるし一石二鳥だと感じたそう。
でもさすがに「31センチ以上」伸ばすのは……。営業職でもあるし……。
そう戸惑う中で、 つな髪~ウィッグの贈り物で広がる輪~ の「15センチ以上」でもヘアドネーションに参加できるプロジェクトがあるという嬉しい事実を知ったそうです。
そう、15センチ以上の髪の毛があれば、インナーキャップ(髪付き帽子)として活用してもらうことが可能なのです。
「15センチ以上」に目標を設定したA君は、約一年かけて髪を伸ばすことに成功しました。
様々なリクエストに応えてくれる。
長いです。
前から見ても横から見ても、間違いなくロン毛の域に入っています。
この一年間、髪を伸ばしている途中で何度も挫折しかけたと語ります。
髪全体が均一に伸びるので、裏を返せばサイドと襟足部分がアンバランスになってしまうそう。
そのガタガタ感が気になって途中何度かセルフカットで整えたと言います。
また、髪を乾かすのにも時間が増えたりヘアセットが面倒だったりと、苦労は多かったようです。
でも「ヘアドネーションをする」と社内で公表している以上、そう簡単に挫折するわけにはいきません。
社長からも直接エールを送られたそうですから、やり切るしかないのです。
こうしてA君は、かつての夢であったロン毛を実現しました。

きっかけ② 髪の毛に悩んでいる方々の役に立ちたい

A君のヘアドネーションチャレンジ。
二つ目のきっかけは、入社の動機とも関係があるようです。
というのも、A君も過去には髪に関するコンプレックスがあったと言います。
それは「つむじが薄いね」という他人からの何気ない指摘から始まりました。
今振り返れば本人も笑い話にできるようですが、思春期の時期には思いもよらぬ一言で傷ついてしまうことがありますよね。
そのような時期を乗り越えたのち、弊社の掲げる「髪の毛に悩んでいる方々の役に立ちたい」というシンプル且つ直球な企業理念に共感して、今に至っていると語ります。
自分自身が髪で悩んだという経験を活かせば、きっとより多くの人の役に立てるだろうという強い想い。
しかもその想いが、企業内活動だけに留まらないのがすごいところ。
今回のヘアドネーションは、会社側から「やってこい」と命じられた仕事ではありません。にもかかわらず自分の意思で行動する行動力。
「ヘアドネーションは結局、誰かのためというよりは、自分のため」。
そう語る表情が何よりも印象的でした。

きっかけ③ 社長からの影響

A君のヘアドネーションチャレンジ。
最後の三つ目となるきっかけは、社長の存在が大きいと言います。
そうです、弊社の顔である阿部社長です。
社長のこれまでの活動に感銘を受けたことが、ヘアドネーションにチャレンジするうえで最大のきっかけになったと語ります。
あまり自ら公表はしていませんが、弊社の阿部社長は、予てからフィリピンなどの子供たちに食べ物や洋服、おもちゃをプレゼントするという活動を実践しています。 (社長はこうやって公表されることをイヤがるかもしれませんが……。)
そのような社長の背中を見て、A君は大きくなりました。
それは「慈善活動」や「社会貢献」と呼ばれることに抵抗を感じる二人の姿にもよく表れており、仮に根掘り葉掘り聞けば、きっと二人とも「自分のためにやっている」と答えることでしょう。

カット前の意気込み

カット前に意気込みを聞いてみました。すると、
「こわい!」と一言。
短くしたことがないから怖いようです。
また必要な長さの髪の毛を確保したあとの髪型はまだ決めていない様子。
どれだけ自分の髪が残るかは切ってみないと分からないから、「先生」と相談しながら決めるということでした。

いざ美容室へ!

向かったのがこちら。
事前に予約していた『a’Z BEAUTY』さん。
大阪市西区西本町にある『a’Z BEAUTY』さんは、地下鉄阿波座駅1番出口から徒歩1分という好立地なので、関西にお住まいの方は是非とも訪れてほしい美容室です。
A君が「先生」と仰ぐ方が一人で経営しています。
弊社商品をお取り扱いいただいており、予てから知り合いであったという「先生」ですが、カットしてもらうのは初めてだそう。
ではなぜヘアドネーションを大々的に謳っているわけではない『a’Z BEAUTY』さんを今回のカット先に選んだのかと聞くと、 「先生の人柄が好きだから」「サロンの世界観が好きだから」という回答が返ってきました。
サロン選びは重要ですが、何よりも、自分の好きな美容室でヘアドネーションするということを私たちはもっと重視してもいいかもしれませんね。
A君の屈託のない笑顔がそう教えてくれました。
さて、さっそく始まります!
後頭部はだいたい20センチ。
サイドはだいたい15センチ残っていました。
15センチぎりぎりの長さがインナーキャップとして活用できるのかどうかをカット現場で明らかにできないのは歯痒いところですが、 活用してもらえることを信じてカットすることにします。
改めて、ロン毛ですね。
顔出しはNGでお願いいたします。
パーマ用のシリコンゴムで小分けした髪を束ねていきます。
先生曰く、束は小分け且つ多目にしたほうがいいようです。
先生のトークもだんだんとノッてきました。
美容師の商品とは髪の残し方にあるわけで、カットといっても本当に大事なのは「残す技術」の方にある。
先生の放ったこの名言には取材している私もつい唸ってしまいました。
先生がA君から「先生」と慕われる理由がだんだんと分かってきました。
ちなみにA君は普段メガネをかけているため、今の自分の姿は分かっていません。
いよいよハサミを入れていきます。
先生自身、ヘアドネーション向けのカットはあまり経験がないようです。
近年だと二人の女性からヘアドネーションの依頼があったそうですが、男性は初とのことでした。
またヘアドネーションに提供する髪を濡らしてしまうと雑菌やカビの繁殖で使用できなくなる恐れがあるのですが、 つい美容師のクセとしてカット前には霧吹きで髪を濡らしてしまいそうになる。という面白い本音も聞くことができました。
だんだんロン毛じゃなくなってきました。
どんどん短くなっていきます。
当然、本人は今の自分の姿を分かっていません。
そしてこれがヘアドネーションされることになる髪の束です。
さようなら…。
あとは洗い流して、
残った髪を先生の残す技術で整えていきます。
髪型の呼称でいうと「ベリーショート」になるそうです。
また、改めて引きで見ると先生の趣味が分かります。とはいえ写真は一部に過ぎません。
店内にはまだまだたくさんのエレキギターやフィギュアが置いてあるのです。
「サロンの世界観が好き」と言っていたことに共感しました。
仕上げです。
髪を乾かしてスタイリングをすれば完成。
ようやくメガネをかけたA君。
「あぁ!短い!」「あー、でも、いいですね!」
さらに「一皮というか、半回りぐらい皮が剥けたような感じ!」と珍しく興奮しているように見受けられました。
ずばり、似合っています。かっこいいです。
A君の顔立ちや雰囲気に先生のスキルが加わわれば当然かっこよくなるでしょうが、 髪の変化で人を幸せにできるという事実を目の当たりにできたことは取材者として何よりの収穫でした。
A君、お疲れ様でした。

ヘアドネーションを考えている人へアドバイス

ヘアドネーションを考えている人に先生がくれたアドバイスは、「プロの美容室に事前に相談した方がいい」ということ。
確かにヘアドネーション用に髪の毛をカットするだけなら素人の私たちでもできるかもしれませんが、 頭に残った髪の毛を整えることまで考慮すると、プロに任せたほうが格段に良い仕上がりになるはずです。
それは出来映えを見ても明らかです。
また、美容室に「事前に相談」するということは、美容室側と客側の双方にとって良いことだと先生は続けます。
そもそも美容室によってはヘアドネーション用のカットを受け付けていない店舗もあるので、事前の確認はとても重要です。
また受け付けている美容室であっても、ヘアドネーションをするかどうかによって事前の準備や段取りが変わってくるので、やはり事前の相談や予約は欠かせないでしょう。
それは何も美容室側だけではなく私たち客側にとってもプラスに作用します。
事前に準備しておくことや注意事項を把握しておけば、安心感を得られるとともに、トラブルの回避に繋がります。
気持ちよくヘアドネーションをするためにもなるべく、プロの美容師に事前に相談するようにしましょう。
先生のいる『a’Z BEAUTY』さんにはこちらからコンタクトが取れますので、関西圏の人は是非とも利用してみてください。

手続きの流れ

取り次いでくれる機関や事務局によって、あるいはヘアドネーションの提携美容室かどうかによって手続きの流れが異なります。
これから紹介する流れはあくまでも今回の事例になりますので、ヘアドネーションをする場合には事前の確認をお願いいたします。
レターパックを用意してくれていました。
宛先から何からすべて記入済みの状態です。
事務局の規定通り、小分けの髪束を一つの束にまとめます。
今回選んだ事務局は『つな髪』さん。
「髪の長さ15センチ以上からできるヘアドネーション」を謳っているため、まさに今回の条件にぴったりの取り次ぎ先です。
いよいよ最後の作業。
ポスト投函です。
A君の髪が、つな髪さんを経て、インナーキャップへと生まれ変わり、困っている子供たちのもとへと届きますように。
つな髪さんの場合、返信用封筒を同封すると約一か月後に「つな髪®認定証」という認定証が送られてきます。
これによってちゃんとヘアドネーションされたかどうかが確認できるので、ポスト投函後の髪の行方が気になる方は返信用封筒を同封するのがおすすめです。

ヘアドネーションをこれから考えている方へ伝えたい3つのこと

無事にヘアドネーションチャレンジを終えたA君から、みなさんに言いたいことが3つあるようです。
①「誰かのために何かをしたい、でも具体的にどうしたらいいのか分からない」。
 そんな方が行動する際の選択肢の一つになってもらえたら嬉しいです。
②ヘアドネーションをするなら運営元の情報をしっかりと確認しよう。
③ 「 スーパーミリオンヘアー【公式】 」のTwitterを運営しております。
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