【監修あり】30代の目立つ白髪。治し方を解説‼原因と対策・予防法も紹介

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以前まで気にならなかったのに最近になって目立ち始めてきた白髪。
・20代のときはなかったはずなのに…
・生え際や分け目など目立つ部分に多い…
・しっかりとケアしているのに…
などと30代になると白髪のお悩みが一気に増えてきてしまう方が多い傾向に。
白髪が目立ってきてしまうとどうしても他人の目も気になってしまい自信がなくなってしまったり、気持ち的に老け込んでしまいやすくなりますよね。
そこで今回は白髪の原因と対策から深堀していき、予防法までしっかりと解説します。

30代になって急に白髪が目立つ‼白髪になるメカニズムは?

はじめに白髪が生えてきてしまう仕組みについてからみていきましょう。
髪の毛の毛根付近には、毛母細胞という髪の毛を生成するうえでとても大切な役割をしている細胞が存在しています。 その細胞から栄養を受け取り、髪の毛は成長しています。
その毛母細胞にメラノサイトというメラニン色素を作り出す細胞も備わっていて、この細胞の働きで髪の毛は黒く色がつけられているのです。 髪の毛は本来白色で成長していく過程でメラニン色素によって着色されています。
しかしこの毛母細胞に何らかの異常が起きてしまうと、メラノサイトの働きが弱まってメラニン色素が減少したり作られなくなってしまいます。 そうなると髪の毛に色をつけることができなくなってしまい、白髪として伸びてきてしまうのです。
個人差もありますが、30代に入ると加齢で毛母細胞にも影響が出始めてきます。そのため白髪が増え、目立つようになります。

白髪になる原因はコレ‼5選紹介

白髪になってしまう原因は意外と身近に潜んでいます。
どんな事が原因になるのでしょうか。1つずつ解説します。

1.ストレス

人間は過度なストレスを感じてしまうと自律神経を乱してしまいます。 その影響から血管を収縮してしまい血流が悪くなってしまうのです。
血流が悪くなってしまうと酸素や必要な栄養素が毛根に行き渡らなくなります。 毛母細胞やメラノサイトにまで悪影響を及ぼし、白髪が増える原因にもなってしまうのです。

2.食生活

食生活と髪の毛は意外と密接に関係しています。
髪の毛に必要な栄養素が不足してしまうと、メラノサイトや新陳代謝の低下につながります。 脂質の多い食事ばかり食べていたり食生活が偏ってしまうと、頭皮から皮脂が過剰分泌し頭皮環境も悪化します。
バランスの悪い食生活を続けていると白髪や抜け毛の原因になってしまいます。 普段からバランスのいい食事を摂取することが大切です。

3.老化

多くの人が悩む白髪の原因は老化です。 人間は年齢を重ねていくにつれて血流が悪くなり、それにつれてメラノサイトの働きも弱まってしまう傾向にあります。
年々髪の毛も抜けやすくなり、脱毛とともにメラノサイトも一緒に失われてしまうのです。 このサイクルによってメラノサイトの機能は弱まっていきメラニンの生成量が激減してしまいます。

4.遺伝

人間はさまざまな遺伝子の情報によって作られています。 白髪が多かったり少なかったり、若白髪があったりなかったり。 このような情報も遺伝によるものです。
メラノサイトを作る遺伝子が元から少ないと白髪になる確率が高まってしまいます。 メラノサイトの生成や維持が難しい遺伝子を受け継いでしまっても白髪が生える原因となります。

5.紫外線

紫外線は顔などのお肌だけではなく、髪の毛や頭皮にも悪影響を及ぼします。 頭は体の一番てっぺんにあるので紫外線が一番当たる場所です。
長時間紫外線を浴びていると、髪の毛の内部のメラニンにダメージが及び、毛根のメラノサイトまでも破壊してしまいます。 結果としてメラニン色素の量が減少してしまうのです。

30代の白髪予防は日ごろの意識から‼意識したい生活習慣は?

まだ白髪の少ないうちなら、毎日の意識次第で白髪が予防できる可能性があります。
少しでも白髪を防ぐためには何を意識していけば良いのかオススメの生活習慣をご紹介いたします。

食生活を見直す

食事と白髪は密接に関係しています。
バランスが悪く偏ってしまうと、頭皮まで栄養が行き渡らず悪影響を与えてしまうのです。
毎日3食バランスよく食べ、ジャンクフードや甘いスイーツなどはなるべく控えるように心がけましょう。
以下の栄養素を積極的に摂取できると頭皮環境を健やかに保つ一助になります。
・タンパク質…肉類、乳製品、大豆類、タマゴ
・ビタミンC…緑黄色野菜、フルーツ
・亜鉛…レバー、牡蠣、ほうれん草
・カルシウム…エビ、小魚、乳製品

ストレスをためない

先述しましたが、ストレスがたまると人は自律神経を乱してしまいます。 自律神経は副交感神経と交感神経から成り立ちます。
交感神経は体を動かすときに使い、副交感神経は休息のときに使います。 緊張状態にあったり興奮状態にあると交感神経が優位になり、リラックスしてくつろいでいるときは副交感神経系が優位になります。
この2つの神経は普段の生活の中でバランスを取りながら調整されています。 しかし、強いストレスがかかり続けると、交感神経が常に優位な状態になり副交感神経にうまく切り替えができなくなるのです。
副交感神経の働きが鈍ると、体がしっかりと休息をとれず頭皮への血流も滞ってしまい悪循環に陥ってしまいます。
日頃からストレスを適度に発散させ、交感神経と副交感神経のスイッチがうまく切り替わるように心がけることがとても大切です。 ストレスフリーは難しいかもしれませんが、自分を労りながらリフレッシュしましょう。

睡眠時間を確保する

最近では寝るギリギリまでスマホやPCの画面を見ていて、睡眠の質が著しく低下することが問題とされています。 就寝の1時間前には画面を見るのをやめて成長ホルモンの分泌が盛んになるよう、しっかりとした眠りにつけるように心がけてみてください。
質のいい睡眠がとれないと睡眠不足へつながってしまい血行不良になるので注意が必要です。

生えてきてしまった白髪の対策は?

予防をしていてもいつかは生えてしまう白髪。
もし頑張っても生えてきてしまったときに手軽にできる対策をご紹介いたします。

抜かないでカットする

生えてきてしまった白髪がまだ少なくて、見える範囲でしたら抜かないでカットするのがおすすめです。
※本数が多い場合、全部カットするのはおすすめしません。まだ本数が少ない方は参考にしていみてください。

抜くとよくないと言われている理由は?

白髪を見つけるとつい抜いてしまいたくなりますが、これはおすすめしません。
毛根1つに対して生えてくる髪の毛の本数は決まっています。(人によって個人差があります)。
白髪が生えたからと言って抜き続けてしまうと、その毛根から髪の毛が生えてこなくなってしまうのです。
1〜2本生えてこなくなってもわからないかもしれませんが、本数が増え、抜き続けると薄毛の原因になりかねません。 できるだけ抜くのは避けましょう。

白髪を目立たなくするセルフケア

キラッと光る目立つ白髪…。
自分で白髪をケアする方法には何があるのでしょうか。
ここではセルフで簡単にできる白髪ケア方法をいくつか解説します。

白髪染め

一番手っ取り早いのがヘアカラーによる白髪染めです。 ムラなく塗布できれば根元からしっかりと染まるので白髪を完璧にカバーしてくれます。
白髪染めは通常のファッションカラーと同じ仕組みですが、白髪にも色が入りやすいように黒色の色素が多く含まれています。
通常白髪染めは1剤と2剤で染め上げます。
1剤は酸化染料のジアミンとアルカリ剤のアンモニアが配合されており、2剤には酸化剤の過酸化水素が配合されています。 1剤のアルカリの力で髪の毛の表面のキューティクルを開かせて染料を内部に浸透させていきます。
酸化剤は過酸化水素を分解して酸素を発生させて、その酸素がメラニン色素を分解していくため髪色が脱色されていきます。 そのときに酸化染料の分子を結合させて発色させていくのです。
このような2つの薬品を使って髪の毛に色素を定着させていきます。 色持ちもいいので根元の白髪が伸びてきたら染めるだけの簡単なお手入れ方法です。

ヘアマニキュア

ヘアマニキュアは酸性カラーと言われていて髪の毛1本1本をコーティングするように色を被せていく方法です。 キューティクルを開かせたり脱色しないので髪の毛への負担がほとんどありません。
髪の毛を明るくすることはできないので、染めるときはベースに近い色味のカラーを選びます。 地肌や手についてしまうとしばらく落ちなくなってしまうので、セルフケアとしては少し難しいかもしれません。

カラーシャンプーorカラートリートメント

セルフで白髪をケアするのにとてもおすすめなのが、カラーシャンプー、カラートリートメントです。 お家のお風呂で入浴時に手軽に取り入れられるので、白髪が気になったときにすぐ対処できます。
1回でキレイに染まるわけではないので、何回か回数を重ねましょう。 カラー剤のジアミンが使えない方や肌が弱い方にもおすすめです。

白髪をカラーリングするのはいつ頃からがいいの?

白髪が出てきても本数が少ないうちは「まだ白髪染めを使いたくない!」という方も多いのではないでしょうか。 まだ使いたくないけれどいつから白髪染めに切り替えたらいいのかタイミングに悩みますよね。
では実際、いつがいいのか?
それは至ってシンプルで「自分が気になったら」が正解です。
無理に白髪染めをガマンしないで思い切って染めてしまうと、気にしなくても良い気楽さと手軽にキレイになるのでびっくりするはずです。

まとめ

だれもがいずれ抱えるであろうお悩みの白髪問題。
抗えない部分はもちろんありますが、30代ではまだ習慣やケアの見直しで少し食い止めることができるかもしれません。 少しでも白髪になるのを遅らせられるように、毎日ちょっとしたことですが意識した生活を送ってみましょう。


監修者:繁和泉
看護師、予防医学士として17年。その中で毛髪再生外来の診療に携わる。薄毛にともなう患者さんのお悩みに寄り添いながら、医学的なアプローチも含め「長い目で見た」毛髪のための日常生活やケアについての指導を個別性に合わせて提供。 同時に、情報化社会の中でWEBコンテンツで「正しい情報をわかりやすく」発信することに精を出す。