最先端のヘアサロンとは?未来の美容室ってどうなっているの?

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A.現時点で最先端と呼ばれるような美容室は、IoTをフル活用しています。未来のことは不確かですが、美容室の「売り」が多極化するだろうと予測されます。
厚生労働省が2019年に発表したデータによると、その時点で美容室の店舗数は25万件を超え、過去最多を更新したそうです。
着々と人口が減っている日本のはずなのに、美容室の店舗数は増えている。この事実は興味深いですよね。
その背景として一つ、独立志向の美容師が増えているという見方は正しいでしょう。
ネットのおかげで開業に関する情報収集は昔よりはるかに容易になりました。さらにSNSを活用すれば、宣伝費も不要です。
しかし実際のデータに反して、美容室の存続、美容師という職業の存続を危惧する声もしばしば耳にします。
それは時に、AIやロボットの台頭によって美容師の職が奪われるかもしれないという当事者の不安だったり、美容室に行かなくても1000円カットで充分という生活者の本音だったりします。
では、これから美容室はどうなっていくのでしょうか?
現時点で最先端と呼ばれている美容室の今をのぞき見た後、美容室の未来についても予測してみることにしましょう。

最先端のスマートミラー

まだまだ少数ですが、最先端をいく美容室ではIoTをフル活用しています。
その一例が、スマートミラーです。
どういうミラーなのかを簡単にご説明すると、私たちが美容室で髪を切る時におなじみのあの大きな鏡が、そのままスマホのようなタッチデバイスとして利用できるイメージです。
たとえば私たちはこれまで、「こんな髪型にしたい」という要望を雑誌の切り抜きやスマホのスクリーンショットで伝えていました。
しかし鏡に映し出せれば、等身大の私たちに合わせて表示することが可能です。
それを現在目の前にいる自分に重ね合わせられれば、髪型の仕上がりイメージがよりはっきりとイメージできるでしょう。
もちろん逆方向のコミュニケーションにも有効です。 美容師側から私たちへ、「むしろこんな髪型はどうでしょう?」と鏡を見ながらコミュニケーションができます。
また、カットの最中に私たちが雑誌に目を落とすこともなくなります。
スマートミラーであれば、動画の閲覧やWEBページの表示もお手のもの。
カット中に顔を上げていても退屈することはありません。
美容師側としても私たちに顏を上げていてもらったほうがカットの精度は高まるので、まさにwin-winです。
コンテンツの力を借りることで会話が盛り上がることにも期待できるでしょう。
スマートミラーの魅力はまだ終わりません。
鏡の前、まさに仕上がったばかりの私たちの姿を、そのまま撮影・保存しておくことができます。
記録として残せるので、「前回の髪型と同じにしたい」という場合や、「あの時の髪型が良かった」という場合にも簡単に伝えることができます。
さらにその画像は、当然私たちのスマホでも確認できます。
一度IoTフル活用の美容室を利用したら、前の美容室には戻れないかもしれませんね。

美容室の「売り」が多極化する未来

しかしながら、最先端テクノロジーを活用していればすべての美容室が生き残れる。
そう簡単な話ではなく、未来の美容室は次のように多極化するだろうと考えられます。

オールテクノロジー

前述したような最先端テクノロジーの行き着く先には、センサーが頭の形をスキャンし、AIが私たちの要望と本当に似合う髪型の最大公約数を導き、ヒューマノイドロボットが施術してくれる。
そんな未来があるかもしれません。
美容師の職が奪われるかもしれないという現在の不安は的中してしまいますが、このような最先端の未来を望む人も一定数いることでしょう。

高齢者に特化した美容室

現在でもすでに高齢者にターゲットを絞った美容室は多数ありますが、このような美容室は今後ますます増えていくでしょう。
なにしろ高齢化社会です。
ご在宅の家にカットしに行くほか、病院や施設と専属契約するなど細かな方法は多岐に渡るでしょう。
いずれにしても重要なポイントは、多くの場合に高齢者の方々が求めているのは「人情味あふれるコミュニケーション」だということです。
オールテクノロジーの未来とはまさに逆行ですが、高齢者の割合が過半数を下回るまでの長期間はこのような美容室が求められることでしょう。

訪問美容師

「できることなら髪を切るのも自宅で済ませたい……」。
このような需要はコロナ禍の現在、確実に増えています。
つまり多少単価は高くても、プロの美容師に自宅まで来てカットしてもらいたいと思っている人が一定数いるのです。
新型コロナウイルスの今後の動向にもよりますが、新しい生活様式が定着するならこの市場はますます拡大することでしょう。
独立志向のある美容師は、ねらい目かもしれませんね。