銀座HSクリニック 柳生邦良先生 監修

育毛剤①ミノキシジル -薄毛対策講座-

男性型脱毛症の治療薬(育毛剤)として米国皮膚科学会や国際毛髪外科学会が効果を認め、薄毛治療の診療ガイドラインで強く勧めている塗る育毛剤は「ミノキシジル」だけです。他の育毛剤については「十分な根拠がない」という評価になっています。薬品の取り扱いに厳しいアメリカ食品医薬品局(FDA)が、薬品分類で唯一「育毛剤」と認定しているのも、ミノキシジル及びミノキシジルを使った商品のみです。 ミノキシジルには血管拡張作用があり、長年、高血圧の治療薬として使われてきました。ところが、服用すると髪の毛や手の甲の毛が太くなるという副作用があることがわかり、その後、育毛効果が認められました。血管が拡張する他に、毛を作る毛根細胞や毛乳頭を活性化し、薄毛を改善する作用があると考えられています。特に、女性のほうが男性よりも効果が得られやすい傾向があります。 さらにアメリカやヨーロッパでは、脱毛の進行を予防することを目的として、ミノキシジルの塗布とプロペシアの内服を併用する方法もあるようです。 しかし、ミノキシジルで育毛効果が現れるまでに四~六カ月かかり、その効果は薄毛の進行を遅らせたり、抜け毛を減らして現状維持する程度で、長年使っても髪の毛が濃くなる方は少なく、効果には個人差があります。さらに、頭の中央部分や頭頂部に効きやすく、生え際部分には効きにくいことがわかっています。 007ikumo またミノキシジルに限らず、すべての育毛剤に言えることですが、育毛剤の効果は一時的なもので、使い続けないと効果が持続しません。使用をやめれば効果が消えて三~六カ月後に、元の状態に戻ってしまいますので注意が必要です。

━「医療で治す薄毛の悩み」より引用
■コラム著者紹介
医学博士/ 柳生邦良 <やぎゅうくによし> 銀座HSクリニック総院長(現職) 東京大学医学部卒業。医学博士。 国際毛髪外科学会(ISHRS)理事、アジア毛髪外科医学会(AAHRS)理事、アメリカ毛髪外科(ABHRS)専門医、日本臨床毛髪学会理事。 植毛に関するすぐれた研究業績に対して、日本臨床毛髪学会から「第1回平山賞」を受賞。