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毛・抜け毛研究所

2025.09.24

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【医療監修あり】まつ毛ダニに注意!簡単なチェック方法と気をつけるべき点

目元のかゆみや違和感、まつ毛の抜けやすさ…。

そんなお悩みの原因が、実は「まつ毛ダニ(デモデックス)」かもしれないことをご存じですか?まつ毛ダニは、誰の肌にも存在する常在性の微生物ですが、増えすぎると目元トラブルを引き起こす要因に。

特に、メイク汚れの蓄積や不衛生なメイク道具など、ちょっとした生活習慣の乱れがまつ毛ダニの繁殖を助長することもあるのです。

本記事ではまつ毛ダニの基本情報から、簡単なセルフチェック方法、NG習慣や予防ケアまで、医療監修のもとでわかりやすく解説していきます。

「もしかして私も…?」と気になった方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。

まつ毛ダニとは

「まつ毛ダニ」とは、正式名称を「デモデックス」と呼ばれる皮膚常在性のダニの一種です。まつ毛ダニと言われる所以は目元や毛包(毛穴)に棲みつきやすいから。

大きさは0.1~0.4mmと非常に小さく、肉眼では確認できません。誰の肌にもある程度存在しています。通常の生息数であれば大きな問題になることは珍しいのですが、増殖すると目元の不調や肌トラブルを引き起こす原因となることもあります。

まつ毛ダニがいる場所

まつ毛ダニは、まつ毛の毛根部分、マイボーム腺の周辺で増殖しやすいです。そのほか、皮脂腺があり皮脂の分泌が起こりやすい場所に生息しています。
目元にはアイメイクの残りや皮脂、古い角質が溜まりやすいので好んで棲みつき、毛穴に入り込んで生活しているのです。

まつ毛ダニがいるとどうなる?

まつ毛ダニが生息していることそのものは、そんなに問題ではありません。しかし、まつ毛ダニが過剰に増えると目のかゆみや異物感、まつ毛の抜けやすさ、まぶたの赤み・腫れといったトラブルが発生する可能性もあります。

自分の目を見てみて、まつ毛の根元にフケのような皮脂汚れが付着している場合は要注意です。眼科系の疾患を誘発する可能性もあり、「眼瞼炎(がんけんえん)」や「マイボーム腺機能不全(MGD)」と診断されることもあります。

まつ毛ダニがいるかどうかのチェック

常在菌でもあるまつ毛ダニ。
しかし、まつ毛ダニが増殖しているかどうかは気になるところですよね。

以下の項目に複数当てはまる場合は、まつ毛ダニが増殖している可能性があります。
まつ毛の根元に白いフケや皮脂が付着している
目元がかゆい、またはチクチクする
まつ毛が抜けやすくなったと感じる
朝起きたとき、目やにが多い
まぶたの縁が赤く腫れている
目の周囲ににきびや吹き出物ができやすい
自宅でのセルフチェックでもある程度の目安になりますが、症状が重い場合は眼科で診察を受けることを検討しましょう。

まつ毛ダニが増殖する原因

まつ毛ダニは、常在菌なので誰にでも確認できるダニです。しかしながら、まつ毛ダニにとって増殖しやすい環境が整えば、場合により人体にとって悪影響を及ぼす可能性もあります。

以下に、まつ毛ダニが増殖しやすくなる原因について解説します。

メイクが残っている

アイライナーやマスカラなどのメイクがきちんと落としきれていないと、まつ毛の根元に汚れが蓄積し、ダニが繁殖しやすくなります。

メイク道具による悪影響

不衛生なアイメイクブラシやビューラーは、ダニや細菌の温床になります。可能であれば使用のたびに洗浄し、よく乾かしてから使いましょう。毎回は難しくても定期的に洗浄をしたり交換を意識したいところです。

皮脂

皮脂はまつ毛ダニの栄養源の一つです。特に皮脂分泌が盛んな脂性肌の方は要注意で、皮脂分泌の多い部位ほどダニが増えやすくなります。

ほこり

日常生活の中で、目元にはほこりや花粉などの汚れが付着しやすく、それがダニの住処となる場合もあります。

まつ毛ダニが繁殖している時の症状

まつ毛ダニが過剰繁殖した場合、引き起こされる可能性のある症状には以下のようなものがあります。


・目の周りのかゆみや違和感

・まぶたの腫れ、炎症

・まつ毛が抜けやすい、本数が減る

・目元の脂っぽさやフケ

・目の乾燥や疲れやすさ


まつ毛ダニによる症状は、他の目元トラブルと似ているため、見分けがつきにくいのも特徴です。いずれにしても気になる際は早めに眼科などへの受診を検討しましょう。

まつ毛ダニが増えやすい人の特徴

まつ毛ダニは、誰の肌にもいる常在生物ですが、生活習慣によって異常繁殖してしまうこともあります。以下に該当する方は、まつ毛ダニが増えやすい傾向にあるため注意が必要です。

・アイメイクが比較的濃いめ

アイメイクを濃くする傾向がある人は要注意。アイライナーやマスカラ、ラメなどが毛穴に詰まりやすく、洗い残しがあるとまつ毛ダニの餌となってしまいます。

・メイクをちゃんと落とさない

クレンジングを簡単に済ませてしまったり、きちんとメイクオフできていない場合もまつ毛ダニが繁殖しやすい環境になっているかもしれません。メイク残りや皮脂が蓄積され、ダニが好む栄養が豊富な状態になってしまっている可能性もあります。

・皮脂分泌が多い(脂性肌)

脂分泌が多い脂性肌の方は、まつ毛ダニにとって好都合な環境です。ダニは皮脂をエサにして生きているため、過剰な皮脂は繁殖の助けとなってしまいます。

・睡眠不足やストレスが多い

睡眠不足やストレスが多い方も注意が必要です。ストレスや睡眠不足は皮脂の分泌バランスを崩す可能性もあり、肌の防御機能が弱まると常在菌や常在ダニのバランスが崩れ、まつ毛ダニが増殖しやすくなることもあるでしょう。

・アイラッシュサロンの利用頻度が高い

アイラッシュサロンやまつエクの利用頻度が高い方は、施術時の接着剤や毛根への負担、オフ時のクレンジング不足などが原因で目元の清潔が保ちにくくなることもあります。

これらの要素に複数心当たりがある場合は、まつ毛ダニの増殖を未然に防ぐために、日常のケアや衛生管理を見直すことが大切です。予防意識を高めることで、美しく健康な目元を保つ一助にできるでしょう。

まつ毛ダニ対策

まつ毛ダニが増殖している・していないに関わらず、毎日のケアの中で意識的にケアしておくことも重要です。ここではまつ毛ダニ対策として、セルフケアでできることを解説します。

アイシャンプー・目元専用クレンジングを使う

まつ毛専用の洗浄剤「アイシャンプー」は、毛穴に詰まった皮脂や古い角質をやさしく洗い流すのに効果的です。こすらなくても目元の毛や毛穴にじんわりと浸透するので、目元への負担が少なくて清潔を保つ効果的なサポートになります。

また、市販の目元洗浄用フォームやジェルを使うと、目元のアイメイクをしっかりとオフできて清潔を保ちやすくなります。ごしごし擦らなくてもしっかりとメイクオフできるツールを活用しましょう。

顔に触れるものを清潔にする

枕カバーやタオルをこまめに洗う、メイク道具を清潔に保つなど、日常の衛生管理がまつ毛ダニの予防には欠かせません。コンタクトを使っている方は手洗いも徹底し、目元への触れ方にも注意しましょう。

まつ毛ダニ対策でやってはいけないNG行動

まつ毛ダニを防ぐためには、日常のちょっとした習慣を見直すことが不可欠です。以下のような行動は、まつ毛ダニの繁殖を助長してしまうため要注意です。

・残ったメイクの上にさらにメイクを重ねる

メイク汚れが蓄積されることで、まつ毛ダニの温床に。メイクを落とさずに重ねる習慣は今すぐやめましょう。

・目元をゴシゴシこする

まぶたやまつ毛の皮膚はとても繊細です。強くこすることで炎症を招き、皮膚の落屑が増加します。まつ毛ダニが繁殖しやすい環境の一助になってしまいます。

・清潔でないメイク道具の使いまわし

アイメイク用のブラシやチップは、皮脂や汚れが付着しやすく、まつ毛ダニの温床になりえます。できれば使用ごとに洗浄を。毎日は難しくても最低限頻繁で定期的な洗浄や買い替えを心がけましょう。

・まつ毛美容液を過剰に塗りすぎる

美容液の過剰な使用は、毛根周囲が長く湿った状態になってしまいます。製品ごとの使用方法に従い、適量を守ることが重要です。

・まぶたの洗浄を怠る

顔全体の洗顔だけでは、まぶたの生え際に溜まった皮脂や汚れは十分に落ちません。目元の皮膚は繊細なため、しっかりとメイクオフすることに抵抗を感じられる場合もありますが、目元専用のクレンジングやアイシャンプーを活用し、清潔を保ちましょう。

こうしたNG行動は、知らず知らずのうちにまつ毛ダニの繁殖を助けてしまいます。予防と対策には「目元は特別にケアするべき部位」という意識が大切です。

まつ毛ダニの検査・治療が受けられる医療機関

「まつ毛の根元がかゆい」「目元に違和感がある」「アイシャンプーを使っても改善しない」といった症状がある場合、まつ毛ダニが関係している可能性もあります。

市販のケア用品で改善が見られない場合は、医療機関での検査・治療を検討しましょう。

まつ毛ダニの診察が受けられる主な医療機関は以下の通りです。

・眼科(ドライアイや眼瞼炎に詳しい医師がいるクリニック)

まつ毛ダニが関与していることの多い、まぶたの炎症(眼瞼炎)やドライアイに対して的確な診断と治療が受けられます。顕微鏡等でまつ毛ダニの増殖の有無もチェックできます。基本的にまつ毛ダニによる症状が出た場合には、眼科での診察が望ましいです。

・皮膚科(まつ毛周辺の皮膚炎やかゆみなどに対応

皮膚の専門家である皮膚科では、まつ毛周辺の炎症やかゆみに対する外用薬などの処方が可能です。目元以外の顔などにも症状が出ている場合には、皮膚科で総合的に見てもらうのも必要な可能性もあります。


検査方法としては、まつ毛を1〜2本抜き、顕微鏡で観察するというシンプルなものが一般的です。痛みはほとんどなく、短時間で結果がわかることがほとんどです。

症状が長引く場合や、自分での判断が難しいときは、医師の診察を受けることを検討しましょう。

まとめ

まつ毛ダニは、誰にでもいる常在微生物である一方、増殖しすぎると目元にさまざまなトラブルを引き起こす原因にもなります。

大切なのは「目元は特別にケアが必要な場所」という意識を持ち、正しい洗浄・衛生管理を習慣化すること。アイシャンプーや専用クレンジングの活用、メイク道具の清潔維持といった日々の工夫が、まつ毛ダニの繁殖予防につながります。

また、症状が続いたり改善しない場合は、眼科や皮膚科での診察を検討しましょう。
清潔で健康的なまつ毛と目元を守るために、今日からできる対策を始めてみてください。
監修者:繁和泉

看護師、予防医学士として17年。その中で毛髪再生外来の診療に携わる。薄毛にともなう患者さんのお悩みに寄り添いながら、医学的なアプローチも含め「長い目で見た」毛髪のための日常生活やケアについての指導を個別性に合わせて提供。
同時に、情報化社会の中でWEBコンテンツで「正しい情報をわかりやすく」発信することに精を出す。
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