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毛・抜け毛研究所

2026.09.17

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大人の「髪のくせ」を活かす|40代・50代のくせ毛ケアとスタイリング

「くせ毛さえなければ…」と長年悩み続けてきた方もいるのではないでしょうか。

近年、「くせ毛を活かす」というヘアスタイルをSNSや美容メディアなどで目にすることが増えています。

くせを縮毛矯正やブローで無理に伸ばすのではなく、自然なうねりや動きをそのままデザインに取り込む考え方が大人世代を中心に広がっています。

実は、40代・50代のくせ毛は若い頃とは性質が変わっていることがあり、同じアプローチでは対応しきれていないケースも少なくありません。

変化した髪質に向き合い、特徴を理解することで毎朝のスタイリングが楽になり、自分らしさを引き出す近道になるでしょう。

この記事では、大人のくせ毛の種類と特徴・活かすためのヘアスタイルの考え方・日常ケアまで詳しく解説します。

うねりやくせが生じる仕組み

髪のくせやうねりには、髪の断面の形が関係しています。直毛の断面は円形に近いのに対し、くせ毛は楕円形や扁平な形をしていることが多く、くせが強いほど形のゆがみも大きくなる傾向があります。

こうした髪の形に影響を与える要因の一つが、髪が生える毛包の形です。毛包に曲がりやゆがみがあると、髪も曲がった状態で成長しやすくなり、くせやうねりとして現れます。

また、髪の毛の内部にある「コルテックス」も髪のうねりやくせに影響を与えます。

コルテックスは、水となじみやすい性質を持つ「オルトコルテックス」と、油になじみやすい性質を持つ「パラコルテックス」の2種類に大別されます。

直毛はこの二つがバランスよく混在していますが、うねりやくせ毛の場合、オルトコルテックスの方が多く存在しているため、湿気や汗などでうねりやくせが強くなるのです。

髪のエイジング変化の要因①コルテックス

加齢による髪質の変化には髪の内部構造を構成するコルテックスの変化が深く関わっていると考えられています。

加齢に伴う血流の低下や、ホルモンバランスの変化によって髪内部の構造が変化すると、コルテックスの密度や分布に偏りが生じやすくなります。

その結果、髪が均一な形状を保ちにくくなり、うねりやくせが生じやすくなる可能性があるのです。

髪のエイジング変化の要因②毛穴の形の物理的な変化

加齢により頭皮のハリや弾力が低下し、頭皮がたるんだりゆがんだりすることで毛穴の形も変化します。
毛穴の形が変化すると、生えてくる髪の毛もゆがみやすくなり、結果としてうねりやくせにつながると考えられています。

髪のエイジング変化の要因③ホルモン分泌量の変化

加齢による髪質の変化に影響を及ぼすとされているホルモンの一つが「エストロゲン」です。

エストロゲンは40歳を過ぎたあたりから徐々に低下しはじめます。エストロゲンはコラーゲンの生成に関与するとされており、髪の毛だとハリやコシ、ツヤの維持への影響が考えられます。

加齢に伴い、ホルモンの分泌量が低下することで、髪質変化の一因となる可能性があります。

髪のエイジング変化の要因④頭皮の皮脂分泌量の変化

加齢により頭皮の皮脂分泌が減少することも要因の一つとされています。
皮脂分泌が低下することで髪の水分バランスが崩れ、乾燥によるパサつきやうねりが強くなりやすくなるのです。

「くせ毛」を活かす発想へ

40代・50代になると、髪質はさまざまな形で変化します。もともと直毛の方でも、うねりを感じやすくなることもあるでしょう。

髪のハリ・コシが失われやすくなり、くせ毛特有の広がりやパサつきが目立ちやすくなるのも、この年代の特徴のひとつです。

若い頃から続けているヘアケアや縮毛矯正が「なんとなく合わなくなった」と感じるなら、それは髪質が変化しはじめた兆候かもしれません。

さらに「今までのヘアケアだとうまくいかなくなった」と感じるなら、同じ方法を続けるのではなく、今の髪に向き合い、新しいアプローチを検討しはじめる時期といえるでしょう。

エイジング毛特有の「うねり」は魅力のひとつ

加齢に伴う毛穴や頭皮の変化によって生じる「エイジングうねり」は、髪の悩みの一つとして捉えられがちです。しかし見方を変えてみれば、髪にやわらかな動きや立体感を与えてくれる個性として魅力的ではないでしょうか。

無理に「まっすぐ伸ばそう」とするのではなく、今あるうねりを「パーマをかけたような動き」として活かすスタイリングが、手間を減らしながらこなれた印象を作るコツです。

大人のくせ毛に見られる代表的な種類と特徴

大人のくせ毛は主に以下に大別されます。自分がどのタイプかを知っておきましょう。
種類特徴大人世代での現れ方活かし方のヒント
波状毛
(はじょうもう)
S字状にゆるく波打つ
日本人では最も多いタイプのくせ毛
エイジングで波が強くなったり不規則になることもミディアム〜ロングでウェーブを活かすスタイルに向く
捻転毛
(ねんてんもう)
毛が螺旋状にねじれている
パサつきやすくゴワゴワしている
乾燥が加わるとさらにパサつき・切れ毛になりやすい保湿ケアを重点的に
ショートで毛先の動きを活かす
縮毛
(しゅくもう)
強くチリチリと縮まる
ボリュームが出やすい
アフリカ系ルーツに見られやすい毛質
顔まわりに集中するとボリュームが出すぎて見えることもカットで毛量を調整し、スタイリングで束感を意識する
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くせ毛を「活かす」ヘアカット

くせ毛を活かすうえで最も重要なのが「カット」です。同じくせ毛でも、カットの方法によって扱いやすさが大きく変わります。

カット方法でくせを魅力に演出

人によって個人差はありますが、くせ毛のカットでポイントとなるのが「レイヤー」です。適度にレイヤーを入れることで、くせの動きを活かした自然なウェーブやカールを引き出し、動きのあるヘアスタイルに仕上げやすくなります。

一方で、レイヤーを入れすぎると広がりやパサつきが強調されることもあるため、毛量や髪質に合わせた調整が大切です。

また、40代・50代ではトップのボリュームが出にくくなることもあるため、根元にふんわりとした動きが出るようなカットを意識すると、くせを活かしながらバランスのよいヘアスタイルに仕上げやすくなります。

長さ別|くせ毛を活かすヘアスタイルのポイント

長さ活かしやすいポイントスタイルのポイント注意点
ショート捻転毛・縮毛による自然な動きやボリュームを活かしやすい(パーマ風など)くせを活かしながら、トップと全体のシルエットを整えるボリュームが出る部分と抑える部分のバランスを意識する
ボブまとまり感を出しながら、毛先の動きやくせを活かしやすいローレイヤーなどで重さを残しつつ、毛先の動きを活かす広がりやすい場合は、重さを残すなどしてボリュームを調整する
ミディアム波状毛のウェーブを自然に活かしやすく、ヘアアレンジにも取り入れやすいくせの動きを活かしながら、毛先のまとまりを意識する毛先が広がりやすい場合は、レイヤーの入れ方を調整する
ロングくせによるウェーブや毛流れを活かしやすく、重さによって広がりを抑えやすい長さを活かして、くせの動きや毛流れを自然に見せる髪が重くなりやすいため、毛量やレイヤーの調整が重要
くせ毛を活かしたヘアスタイルをオーダーするときは、「ナチュラルなうねりを活かしたい」「パーマをかけずにくせを活かしたい」「朝のスタイリングを楽にしたい」など、具体的な要望を伝えることで、美容師と仕上がりのイメージを共有しやすくなります。

カットの考え方:くせやうねりは個人差があるので再現性が難しい

ヘアカタログなどを出して「こういうイメージの仕上がりにしたい」とオーダーすることもあるでしょう。くせやうねりを活かしたカットの写真を持ってオーダーしたとしても、「あれ?」と思ってしまうことも少なくないようです。

実際、想像とは違った仕上がりになってしまうことはあります。なぜなら、くせやうねりは「千差万別」で、一人として同じではないからです。

なので、必ずしもイメージ通りのヘアスタイルが再現できるわけではないということを理解しておきましょう。

理想の仕上がりを実現するためには、自分のくせやうねりの特徴を正しく把握し、仕上がりの方向性を美容師とすり合わせることが重要です。

髪質や悩み、なりたいイメージを具体的に伝えながら相談することで、自分のくせ毛を活かしたヘアスタイルを見つけやすくなります。

くせやうねりを活かすスタイリングのコツ

くせやうねりを活かすには、毎日のスタイリングもポイントです。
髪質に合ったスタイリング方法を取り入れ、くせ毛の自然な動きを活かしながら、理想のヘアスタイルに近づけてみましょう。

ドライヤーの当て方で決める【根元・毛先への意識】

くせ毛をうまく活かすには、ドライヤーの当て方も重要です。ドライヤーによるブローでヘアスタイリングを試みる際には、髪が乾ききる瞬間に起きる「水素結合」の反応を活用しましょう。

まず根元をしっかり乾かすことで、くせの方向が安定しやすくなります。根元が半乾きのまま終えると、自然乾燥で乾ききった際にくせが不規則に暴れやすくなるでしょう。

根元をしっかりと乾かした後は毛先をブローします。半乾きになったところから、なりたいスタイルを意識して、ブローで仕上げます。基本的な当て方は「流れとは逆方向から風を当てる」こと。

わかりやすいところでいうと、前髪の流したい方向とは反対方向の分け目からブローすると根元からふわっと立ち上がり、自然なボリューム感を演出することができます。

自分のくせやうねりの方向を見極めて、ボリュームを出したいのか抑えたいのかによって風の当てる方向を意識してブローしましょう。

スタイリング剤でヘアスタイルをキープ

くせ毛を活かしたスタイリングには、スタイリング剤を取り入れるのもおすすめです。

スタイリング剤には、オイルやミルク、ワックスなどさまざまな種類があり、髪質や仕上がりのイメージに合わせて選ぶことが大切です。

ここでは、くせ毛のスタイリングに取り入れやすい代表的なスタイリング剤の特徴を紹介します。

ヘアオイルヘアミルクワックス・バーム
仕上がりツヤ感・まとまりやわらかく自然なまとまり動き・束感・立体感
メリット乾燥による広がりを抑え、ツヤ感のある仕上がりになりやすい保湿しながら自然に整えやすいくせやウェーブを活かしやすい
注意点つけすぎると重たく見えることがある量が多いとベタつくことがあるつけすぎると束感が強く出ることがある
こんな方におすすめ広がりやパサつきが気になる方乾燥しやすい髪、やわらかいくせ毛波状毛、捻転毛、動きを活かしたい方
くせのウェーブを自然に活かすには、スタイリング剤の使い方もポイントです。
朝のスタイリングでは、髪を軽く濡らしてくせを整えてからスタイリング剤をなじませ、ドライヤーで形を整えると、くせ毛の動きを活かしたスタイルをつくりやすくなります。

くせ毛向け|シャンプー・トリートメント選びのポイント

大人世代のくせ毛に向いているシャンプーを選ぶ際は、「洗浄力が強すぎない」「保湿成分が配合されている」「ダメージケアに配慮した成分が含まれている」の3点をチェックしてみましょう。

洗浄成分では、アミノ酸系やベタイン系の界面活性剤を使用したものなど、必要なうるおいを保ちながら洗えるタイプがおすすめです。また、セラミドやヒアルロン酸、ケラチンなどの保湿・補修成分が配合されたものは、髪の乾燥やパサつきが気になる方にも適しています。

さらに、うねりや髪の広がりが気になる場合は、まとまりのよさを意識したシャンプーを選ぶのもおすすめです。

シャンプーは「投資」?サロンシャンプーと市販シャンプーの違い

毎日使うシャンプーだからこそ、価格だけでなく、自分の髪質や頭皮の状態に合ったものを選ぶことが大切です。少し価格が高くても、成分にこだわったシャンプーを選ぶという考え方もあります。

特に大人世代のくせ毛はデリケートな状態になりやすい傾向にあります。乾燥やダメージ、年齢に伴う髪質の変化などが重なり、まとまりにくさやうねりなど、お悩みがさらに目立ちやすくなる可能性もあります。

そのため、髪の状態や頭皮の悩みに合わせて、自分に合ったシャンプーを選ぶことが毎日のヘアケアには重要といえます。

では、シャンプーにはなぜこれほど価格差があるのでしょうか。その理由の一つが、配合されている洗浄成分や保湿成分など、使用されている原材料の違いにあります。

市販シャンプーはなぜ手頃な価格なの?

比較的手頃な価格で販売されているシャンプーには、「硫酸系」の洗浄成分が配合されている製品もあります。

硫酸系の界面活性剤は、比較的安価で大量生産に適しているものがある一方、「アミノ酸系」の洗浄成分は原料コストが高い傾向があります。そのため、使用する洗浄成分によっても、製品のコストに違いが生じることがあります。

ただし、原材料の価格だけでシャンプーの品質を判断することはできません。

商品の価格は、配合成分だけでなく、生産規模や流通コスト、容器やパッケージなどの費用、販売方法など、さまざまな要素によって決まります。

そのため、「安価だから品質が低い」「高価だから品質が高い」と一概に判断することはできません。

品質へのこだわりが魅力のサロン専売品

1,000〜3,000円台のサロン専売品や専門性の高いシャンプーには、成分や処方設計、洗浄力のバランスなどにこだわって作られているものが多く見られます。

乾燥やダメージ、くせ毛、カラー後のケアなど、髪の悩みに合わせた処方を採用している製品もあり、自分の髪質や悩みに合ったものを選びやすいのが特徴です。

一方で、商品の価格は配合成分だけで決まるものではありません。

生産量や流通経路、販売方法なども価格に影響するため、高価格帯のシャンプーであっても、価格差のすべてが成分によるものとは限りません。そのため、「価格が高いから良い」と一概に考えるのではなく、自分の髪質や悩みに合った製品を選ぶことが大切です。

また、サロン専売品は美容室など、購入できる場所が限られている場合があります。

取り扱っているブランドや商品も美容室によって異なるため、購入前に複数の商品を比較することが難しい場合もあります。美容師さんに相談する際も、すすめられた商品を選ぶだけでなく、「自分の髪の悩みに合っているか」「どのような成分や処方が特徴なのか」などを確認し、自分に合うものを選びましょう。

ドラッグストアで購入できるシャンプーでも、サロン専売品でも、価格だけで良し悪しを判断することはできません。

毎日使うものだからこそ、価格だけでなく、自分の髪質や悩み、使用感などを考慮し、無理なく使い続けられるものを選ぶことが大切です。

くせ毛で避けたいNGケア

せっかくくせ毛を活かそうとしても、髪への負担につながる習慣があると、パサつきや広がりなどの悩みが目立ちやすくなることがあります。
普段のケアを見直し、髪の状態に合わせた方法を取り入れましょう。
NGな習慣起きる問題改善のポイント
タオルでゴシゴシこする摩擦によってキューティクルが傷み、パサつきや広がりにつながる髪をこすらず、おさえるようにやさしくタオルドライ
濡れたまま放置・半乾きで就寝摩擦でくせが不規則になり、翌朝のまとまりに影響することがある就寝前に完全に乾かす
熱すぎるお湯でシャンプーする頭皮の皮脂を過剰に取り去り、乾燥につながる38℃程度のぬるま湯を目安に、熱すぎないお湯で洗う
油分の少ないワックスだけでスタイリングする乾燥やパサつきが目立ち、まとまりにくくなることがある仕上げにオイルやバームなども取り入れる
縮毛矯正や高温のアイロンを頻繁に使う熱や薬剤によるダメージが蓄積し、髪が乾燥して扱いにくくなることがある頻度を見直し、施術やアイロンの合間は保湿などのケアを行う
くせ毛のケアで大切なのは、髪の性質を理解し、無理に抑え込むのではなく、自分の髪質に合った方法を選ぶことです。
毎日のヘアケアやスタイリングを工夫しながら、くせ毛の自然な動きを活かしていきましょう。

まとめ

大人のくせ毛は、年齢を重ねることで髪の状態が変化し、以前とは違った悩みを感じることがあります。

縮毛矯正で無理に伸ばし続けるのではなく、自分の髪質を理解し、今の悩みに合ったカット・スタイリング・ケアを選ぶことが、くせ毛を「悩み」から「魅力」に変える第一歩です。

シャンプーや日常のケアも、自分の髪質に合ったものを選ぶことで、くせ毛を扱いやすくすることにつながります。

自然なうねりや髪の動きを活かした「自分だけのヘアスタイル」を楽しみながら、無理なく続けられるケアを見つけてみてください。

【大人の髪のくせを活かす】

40代・50代は、髪のハリや水分量などに変化が生じ、これまでと同じケアではまとまりにくいと感じることがあります。そんなとき、くせを直すことだけにとらわれず、乾燥を防ぎながら自然なうねりを活かすことがポイントです。

自分の髪質を知り、無理なく続けられるケアを見つけることが、美しい髪を保つ第一歩になります。

「くせを活かす」という発想で、年齢を重ねたからこそ生まれる髪の魅力を楽しんでみてください。

公益財団法人日本毛髪科学協会 毛髪診断士 ルアン㈱ 市澤寛文

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