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薄毛・抜け毛研究所
2026.01.27
【2026年最新情報】タンパク質不足は薄毛の原因?プロテインの影響を解説
薄毛が気になり始めたとき、髪の主成分であるタンパク質不足を心配する方も多いのではないでしょうか。
近年では、プロテインを活用して効率的にタンパク質を摂取する方も増えています。そこで「プロテインは薄毛予防に役立つのか」「髪に良い影響があるのか」といった疑問が高まっています。
この記事では、タンパク質不足が毛髪に与える影響、プロテインが髪の成長にどのように関わるのか、タンパク質の摂取量やプロテインの選び方までを解説します。薄毛改善を目指す方が適切にプロテインを活用できるよう2026年最新の必要な情報を整理してお伝えします。
プロテインが薄毛に効果があるって本当?

プロテイン=タンパク質の補給源として、美容や健康、筋肉維持のために取り入れている方もいるでしょう。プロテインを飲むことで「髪の毛が増える」「薄毛が改善する」といった効果はあるのでしょうか。
実はタンパク質補給と育毛には明確な因果関係があると言えます。
プロテイン=タンパク質→アミノ酸|髪の毛の原料補給のサポートになる
プロテインは英語でタンパク質を意味します。タンパク質は体内でアミノ酸に分解・吸収され、髪・皮膚・爪・筋肉などの体のあらゆる組織の材料となります。髪の主成分でもある「ケラチン」合成とアミノ酸(タンパク質)は切っても切り離せない関係にあります。
髪の毛の主成分でもあるタンパク質。結論から言えば、プロテインを摂取することが直接的に発毛を促すわけではありません。しかし、髪の毛を構成する成分のうち80〜90%を占める「ケラチン」の材料となるのはアミノ酸です。不足していると、髪の健やかな成長には少なからず悪影響を及ぼす可能性があります。
プロテイン補給で必要なタンパク質量が充足すれば、育毛につながる効果が期待できるでしょう。
髪の主成分はタンパク質

私たちの髪の毛の約90%は「ケラチン」と呼ばれるタンパク質で構成されています。つまり、髪の土台はタンパク質によって形成されているともいえるでしょう。薄毛改善を目指すなら、髪の毛の構成からみたタンパク質の重要性を知っておくことが大切です。
ケラチン
ケラチンは18種類のアミノ酸が結合した高分子タンパク質です。髪の弾力性に関わる構成成分で、外部刺激に対する抵抗力を高めてくれます。また、ケラチンには水分保持機能があるのでツヤのある髪を保つために欠かせません。
シスチン
ケラチンの構成要素の中で最も多い構成成分が「シスチン」です。シスチンは硫黄を含むアミノ酸。体内で合成できない「必須アミノ酸」ではありませんが、外部からのシスチンを補給することでケラチンの合成サポートにつながります。
S100A3タンパク質
S100A3は、髪の内部構造である「メデュラ」に高濃度で存在するタンパク質です。メデュラは、髪の毛の中心部分の構成成分です。毛髪の強度や耐久性に関わっているとされていますが、はっきりとした役割はまだわかっていません。
薄毛要因の一つはタンパク質不足
慢性的なタンパク質不足は、健やかな毛母細胞の分裂・再生を妨げる要因の一つです。結果的に抜け毛や髪の痩せ細りといった症状を引き起こしかねません。タンパク質不足は、食生活の乱れや過度なダイエットが影響することもあります。
どのくらいプロテインを摂ると良い?

一般的に市販されているプロテインであれば、プロテイン1杯で約20g相当のタンパク質が摂取できるよう設計されているものが多いです。食べ物で換算すると、プロテイン1杯で鶏胸肉100g相当を摂取したのと同量のタンパク質が手軽に得られることになります。
タンパク質をプロテインで補う場合は個人の年齢や生活パターン、性別などにより必要量は大きく異なります。普段食事から摂取しているタンパク質量を差し引いて、どれぐらいタンパク質が不足しているかを見極めて、プロテインを上手に使うのが理想です。
1日のタンパク質推奨摂取量から算出する

参照:https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf (P123)
個人の生活の状況により、1日の必要なタンパク質の摂取量は異なります。一例として厚生労働省が提示している「日本人の食事摂取基準(2020年版)」を参考に見てみましょう。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、大枠の基準として以下のように定められています。
・男性(30~49歳):60~65g/日
・女性(30~49歳):50g/日
ですが、実際には身体活動レベル(低・中・高)に応じて必要なタンパク質量には増減があります。
たとえば、運動習慣のある男性であれば体重1kgあたり1.2〜1.5gのタンパク質が必要になる人もいるでしょう。
上にある資料は、厚生労働省の資料を抜粋したものです。年齢と身体活動レベルに応じた1日のタンパク摂取量を示しています。

参照:https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf (P183)
身体活動レベルというのは、日常生活においてどのぐらい体を動かしているのかというのを目安に「低い・普通・高い」の3段階に分けられています。年齢と身体活動レベル、性別でそれぞれ1日の必要タンパク質摂取量が算出されています。
この基準を参考に、まずはご自身の1日の必要タンパク質量を算出しましょう。
プロテインの追加摂取量は、1日の必要タンパク質量から食事で摂取したタンパク質量を差し引いた不足分を摂取するのが理想です。
例として、身体活動レベルが2の30〜49歳の男性の場合をみてみましょう。身体活動レベルが2の35歳男性は、1日88〜135gが必要なタンパク質量と示されています。

参照:https://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/20/111600040/120300002/?P=3&ST=m_bodycare
食事摂取方法のわかりやすい指標の一つとして「手ばかり法」というのがありますが、手の平1枚分のタンパク質を毎食摂取したとするとおよそ60gのタンパク質を食事から摂取したことになります。
プロテインでタンパク質を補うとしたら、およそ1杯分を追加で補給すると良いことがわかります。
タンパク質の過剰摂取について

プロテインを取り入れようとすると、「タンパク質の過剰摂取で腎機能に悪影響が出る」という話を耳にすることがあります。実際、プロテインと腎臓トラブルに関する俗説はさまざまに語られています。
プロテインなどのサプリメント製剤の過剰摂取と腎機能悪化についての直接的な確証は2026年現在、限定的です。さまざまな分野で研究自体はされていますが、腎機能が正常な人において「このくらいまでのタンパク質量摂取であれば腎機能に害はない」という確実なデータは十分ではありません。
しかし、腎機能が落ちていたり高齢や高血圧、糖尿病などの腎に負担をかける基礎疾患や年齢である場合には、悪影響が起こる可能性も示されています。
腎機能に問題がない健康な人であれば、一般的な範囲のタンパク質量摂取では、「明確に腎機能を悪化させる」という強いエビデンスはないのが現状です。
ただ、悪影響がないとも言い切れません。いずれにしてもタンパク質による副作用に振り回されないためにも、体重1kgあたりの摂取量を守ることを意識しましょう。
プロテインを摂取するタイミング

プロテインの効果を最大限に活かすためには、摂取するタイミングも意識したいところです。適切なタイミングを選ぶことで体内への吸収効率が高まり、髪や体の回復・維持を効果的にサポートすることができます。
①朝食時:睡眠中の分解を補う
人は就寝中もエネルギーを消費します。成長ホルモンの分泌によりタンパク質の分解と再合成が活発になります。そのため朝には体内のアミノ酸が枯渇しがちです。
起床後にプロテインを摂取することで、タンパク質供給をスムーズに行えるようになります。
おすすめのプロテイン:ホエイプロテイン(消化吸収が早く、朝の補給に適している)
②運動直後:血流が良い状態を利用する
筋力トレーニングや有酸素運動のあとは、運動によって血流が促進されているため、酸素や栄養が毛根に届きやすく、頭皮の環境改善にもつながりやすくなります。
おすすめのプロテイン:ホエイプロテイン
③就寝前:成長ホルモンの働きをサポート
睡眠中は成長ホルモンの分泌が活発になります。成長ホルモンは、髪の成長や細胞の再生・修復を促す大切なホルモンです。就寝中のタイミングに備えて、吸収がゆっくり進むプロテインを摂取しておくと、夜間にアミノ酸が枯渇せず、育毛につながりやすくなります。
おすすめのプロテイン:カゼイン・ソイプロテイン(吸収が緩やかで、就寝中の持続的なアミノ酸供給に向いている)
プロテインの種類

市販されているプロテインは原料により種類が異なります。主に動物性タンパク質と植物性タンパク質の2種類に分類されます。
それぞれ種類により特徴があるので、自分自身の生活習慣にあった種類を選ぶと良いでしょう。
ホエイ
ホエイプロテインは牛乳由来の動物性タンパク質を含有しています。吸収スピードが早く、含有されるカロリーも市販されているプロテインの種類の中では比較的高め。種類も多く、フレーバーのバリエーションも豊富なので、筋肉増強を狙うユーザーからも指示を得ています。
カゼイン
カゼインもホエイ同様、牛乳由来の動物性タンパク質を含有しているプロテインです。ホエイと比較すると緩やかに吸収されるため、腹持ちが良くダイエットの置き換えとして活用している人もいます。同じ動物性タンパク質でも、ホエイと比べるとカロリーがやや低めに設計されている商品が多いのも魅力です。吸収スピードが緩やかなので夜に飲用することで、寝ている間のタンパク質補給に活用できます。
ソイ
ソイプロテインは、その名の通り大豆由来の植物性タンパク質を含有しているプロテイン。大豆の風味が出やすいため、好みは分かれるのですが、乳糖が含まれていないので、日本人に多い乳糖不耐症の人でも選択しやすい製品です。さらにホエイやカゼインと比べて比較的安価なので入手しやすいのも魅力のひとつでしょう。
乳糖不耐症の場合はソイプロテインを
日本人は、乳糖不耐症の方が多いといわれています。乳糖不耐症は、乳糖を消化吸収できず下痢や腹痛などを引き起こします。
WPI製法で作られているプロテイン製品は、乳糖がギリギリまで除去されていますが「0」ではありません。気になる人は乳糖が含まれていないソイプロテインを選びましょう。
プロテインの品質により吸収率も異なる

プロテインはタンパク質を凝縮して加工したドリンクで、日常生活の中で手軽に取り入れられるのがメリットです。しかし実際のところプロテインの品質により、タンパク質の吸収効率は変わってきます。
近年では、さまざまな種類や価格帯で豊富な種類が販売されていますが、しっかりとタンパク質を補いたいならプロテインの品質にもこだわって選びたいところです。
実は日本の食品表示法では、一部の原材料や栄養成分の表示は義務づけられていますが、微量成分や賦形剤(サプリを固めるための添加物)など、すべてを明記する義務はありません。
実際、国内で販売されているプロテインのほとんどは全成分は表示されていません。賢くプロテインを活用するなら品質の良いプロテインの選び方も押さえておきましょう。
品質の良いプロテインの選び方
できれば全成分が表示されているプロテインを選びたいところですが、商品選びの際に都度メーカーに問い合わせるのも大変です。完璧なプロテインを選ぶのは難しいかもしれませんが、より良いプロテインを選ぶなら、セルフでもできるチェック方法があります。
信頼性の高い製品を選ぶには、以下のような基準が一つの指標になるでしょう。
・健康食品GMP認証(JHFAなど)のマークや番号がパッケージや公式サイトにあるかを確認
・ISO22000、FSSC22000などの国際食品安全規格を取得している工場かどうか
・パッケージ裏の製造所固有記号から工場名を調べ、GMP認証工場リストで照合する
インターネットで調べられる範囲でも確認できる内容なので、購入時の参考にしてみてください。
より詳しい情報を知りたい場合は、メーカーに直接問い合わせてCOA(成分分析書)やSDS(原料情報)を取り寄せる方法もあります。(NDAを締結するケースもあり)
薄毛改善に向けて併せて摂りたい栄養素

薄毛対策としてプロテインを摂取しても、その他の育毛に関わる栄養素が不足していれば薄毛改善に向けた栄養補給としては不十分。髪の毛の成長につなげるためにはタンパク質だけでなく、ビタミンやミネラルも必要不可欠です。
亜鉛
亜鉛はケラチン(髪の主成分)を構成する過程で必要なミネラル。タンパク質の合成全般に関わる酵素の働きをサポートする役割もあり、毛髪の生成サイクルを正常化する上でも欠かせない栄養素です。
・亜鉛が不足すると:髪が細くなる、抜け毛が増える、傷みやすくなる
・おすすめの食材:カキ、レバー、牛赤身肉、ナッツ類などに豊富
亜鉛は吸収率があまり高くないので、ビタミンCやクエン酸と一緒に摂るのがおすすめです。
ビタミン
ビタミンは、髪の成長をサポートする代謝や細胞分裂を正常に維持するために重要な栄養素です。中でもビタミンB群(B2、B6、B7〈ビオチン〉など)は、タンパク質の代謝を助け、毛根の細胞がスムーズに分裂・再生するためのサポート役として活用されます。
ビタミンAは頭皮の皮脂バランスを整え、ビタミンC・Eは血行促進や抗酸化作用によって毛母細胞の老化を防ぎます。ビタミン類が不足すると抜け毛や細毛の原因になるため、バランスよく摂取しましょう。
日常的な食事からの摂取が基本ですが、不足しがちな場合はサプリメントで補うのも選択肢の一つです。
ビタミンB6
ビタミンの中でもビタミンB6は、タンパク質をアミノ酸に分解・再構成するために欠かせない補酵素。髪の主成分であるケラチンの合成のサポートも担っているため、育毛につなげるには積極的に摂りたい栄養素の一つです。
・ビタミンB6が不足すると:脱毛やフケ、かゆみなどの頭皮トラブルが増加
・おすすめの食材:鶏むね肉、マグロ、バナナ、にんにく、玄米などに含有
ミネラル
髪の生成と育成において、亜鉛以外にも複数のミネラルが必要です。
・鉄分:酸素を髪の細胞へ届けるために重要。不足すると貧血を引き起こし、毛根への酸素供給が減少して抜け毛が進行することも
・セレン:抗酸化作用を持ち、頭皮の老化や炎症を抑制する働きがある
・マグネシウム:タンパク質の代謝を助け、髪の成長を間接的にサポート
育毛につなげるには、一つの栄養素だけ補っていれば良いというわけではありません。どれか一つでも欠けると毛髪の生成サイクル全体に悪影響を及ぼす可能性があります。
育毛と生活習慣についてはこちらの記事も参考にしてください。
参照:【監修あり】2022年度更新‼手軽にできる髪のための生活習慣改善法7選
プロテインでタンパク質を補うなら腸内環境も意識

プロテインは、ダイエット中で食事制限をしている人や、タンパク質を多く含む肉や魚などが苦手な方には手軽に取り入れて、活用できる方法の一つです。
プロテインからタンパク質の吸収を考えた場合、腸内環境が整っていないとせっかく摂取したタンパク質の成分がしっかりと吸収されずに期待できる効果が十分に得られないこともあります。また、乳糖不耐症の方などはプロテインの種類によっては体質に合わず、かえって腸内環境を荒れさせてしまうことも。
腸内環境が悪くなるとタンパク質ばかりか、他の栄養素の吸収にも影響を及ぼしてしまいかねません。食物繊維なども併せて摂取し、腸内環境も意識して効率的なタンパク質補給につなげましょう。
・自分の体質に合った種類のプロテインを選ぶ
・摂取したタンパク質が吸収できる腸内環境を整える
この2つは、薄毛対策としてプロテインを活用する際に意識したいポイントです。
プロテインを飲むことで起きる髪の毛の変化

プロテインを摂取することにより、毛髪の主成分となるタンパク質を効率的に補うことができます。タンパク質補給をうまく補給できれば髪のボリューム感や質感の改善が期待できるでしょう。具体的にどのような変化が髪に現れるのかを以下に解説します。
ボリュームアップ
髪の毛の主成分はケラチンというタンパク質です。プロテインを適切に補うことで、毛母細胞が毛髪の材料を十分に受けとることができ、髪一本一本が太く育ちやすくなります。結果として、細くなっていた髪にハリやコシが戻り、全体としてボリューム感がアップしたように見える効果が期待できるでしょう。
髪の毛のツヤがアップ
髪のツヤは、表面のキューティクルが整っていることと、内部に必要な栄養素や水分が満たされていることが条件です。タンパク質が不足すると、内部のケラチンが乏しくなり、髪の毛の水分含有量が低下します。パサつきやゴワつきの原因になります。プロテインを摂取することで、髪の構造が内側から補強されるとの改善も期待できます。弾力のある、自然なつツヤのある髪へと導かれます。
白髪に直接的な影響はない
プロテインを摂取しても、白髪の改善には直接的な効果は期待できません。白髪は主に、加齢やストレス、遺伝的要因によるメラノサイト(色素細胞)の機能低下が原因で起こります。髪の色を決めるメラニン色素が生成されなくなることで白髪になります。プロテインはあくまでも毛髪そのものの材料であり、色素細胞の活性には直接関与しません。とはいえバランスの良い栄養摂取によって頭皮環境が整えば、メラノサイトの働きをサポートする間接的な可能性はあります。
白髪の改善についてはこちらの記事も参考にしてみてください。
参照:【医療監修あり】白髪が元の髪色に戻る?その条件と理由
まとめ

プロテインの摂取は、髪の主成分であるケラチンの材料を効率的に補給できるので薄毛対策の基礎を支える有効な方法の一つといえるでしょう。とはいえプロテインを摂取するだけで直接的に発毛を促すわけではなく、「十分なタンパク質量を確保するための手段」であることを理解しておくことが重要です。
育毛のためにはタンパク質だけでなく、亜鉛・ビタミン類・ミネラルなど、複数の栄養素が連動して働く必要があり、摂取した栄養素を確実に吸収するためには腸内環境の状態も意識したいところです。
プロテインの種類や品質、摂取するタイミングを意識しながら、日々の食事と組み合わせて栄養バランスを整えることが、結果的に健やかな毛髪環境づくりにつながります。
薄毛改善を目指す場合は、栄養摂取の全体像を踏まえながら、自身の生活習慣や体質に合った方法でプロテインを活用していくことが大切です。