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ニキビの多くは顔にできるものですが、中には頭皮にできたニキビに悩んでいるという方もいるのではないでしょうか。
頭皮ニキビは、放置すれば薄毛の要因にもなります。頭皮のためにも、髪の毛のためにも頭皮ニキビに関する正しい知識と対策を知ることが大事です。
ここでは、頭皮ニキビの特徴や原因、予防法、ニキビができた際の注意点などをご説明します。
頭皮ニキビは、放置すれば薄毛の要因にもなります。頭皮のためにも、髪の毛のためにも頭皮ニキビに関する正しい知識と対策を知ることが大事です。
ここでは、頭皮ニキビの特徴や原因、予防法、ニキビができた際の注意点などをご説明します。
頭皮ニキビとはどんな状態か
頭皮ニキビは、顔にできるニキビと同じプロセスを経て生成されます。いずれも基本的な生成過程は変わりませんが、どれくらい発生しやすいか、また見つけやすいかという点で顔のニキビと違いが見られます。
頭皮ニキビの基本的な生成過程

しかし何らかの要因により、毛穴が皮脂や古い角質でふさがれる場合があります。毛穴のとおりを悪くする代表的な要因が、皮脂の過剰分泌あるいは表皮細胞が新陳代謝するペースの乱れです。 皮脂の分泌量や表皮細胞のトラブルが引き金となって毛穴がふさがれると、新たに分泌された皮脂は皮膚の表面へ出られません。そのまま毛穴の中に蓄積されると、皮脂を栄養とするアクネ菌の増殖を招きます。
このプロセスを経て引き起こされる炎症が、赤く腫れるニキビです。
顔にできるニキビとの違いって?

クシで髪を手入れしているとき痛みやかゆみを感じ、確認したらニキビが広がっていたケースも珍しくありません。
頭皮にニキビができる原因とは?
頭皮にニキビができる主な原因は、「髪の洗い方」「生活習慣の乱れ」「乾燥」「紫外線の刺激」「薬やサプリ」です。頭皮マッサージ
メラノサイトの働きが弱っている場合、頭皮マッサージは有効な対策の1つです。メラノサイトが正常に機能するためには、頭皮から受け取る栄養が欠かせません。 栄養を毛根組織まで届ける役割を担っているのは、頭皮を流れている血液。つまり、頭皮マッサージをして血行が良好になると、栄養も十分に行きわたり、メラノサイトも活性化しやすくなるのです。シャンプーのやり方、肌に合っていない
シャンプーをするとき皮脂を落とそうと考えるあまり頭皮を強くこすると、皮脂膜が破壊されて肌をきちんと守れません。また、すすぎ足りなければ、洗い残されたシャンプーはアクネ菌の栄養になります。その他、シャンプーが肌に合っていない場合も、頭皮トラブルにつながり結果的にニキビを誘発します。生活習慣、食事、睡眠
栄養バランスの悪い食生活や睡眠不足といった生活習慣の乱れも、各種の肌トラブルと無縁ではありません。食事面では、頭にニキビができる原因として油を多く使った料理や糖分、香辛料などが挙げられます。また、睡眠不足になるとアクネ菌の好む頭皮環境が作られ、ニキビの発生・増加を招きます。乾燥
乾燥とは、皮膚から必要な水分が失われている状態のことです。肌は乾燥していると本来の保湿機能を回復しようと、必要以上に皮脂を分泌してしまいます。皮脂の分泌量が多くなるほど毛穴はふさがりやすくなり、それだけニキビの発生率は高まるため、乾燥のニキビの一因です。紫外線
体の構造を考えると、頭頂部は紫外線の影響をもっとも受けやすい部位です。特にケアや対策もせず常日頃から紫外線を頭皮に浴びてしまうと、乾燥を招いて皮脂の過剰分泌をもたらします。それと同時に、紫外線のダメージが慢性化すると細胞が壊され、ニキビはもちろん薄毛の原因にもなります。薬やサプリ
間違ったケア・対策も、頭皮環境を悪化させ、ニキビを作る原因です。頭皮ニキビ予防に薬やサプリを使うのは構いませんが、間違った使い方をしたり、頭皮に合わない薬を使用したりすると炎症やかぶれ、毛穴の詰まりを引き起こし、ニキビの遠因にもなります。顔ニキビに効果のあるタイプでも、頭皮ケアとしてふさわしいかどうか分からないため、薬を使う際は自己判断せず皮膚科へ相談しましょう。
放置すると薄毛の原因になるのか

頭皮ニキビを予防する方法
頭皮を生活な状態にキープすれば、ニキビの発生も防げます。以下、頭皮ニキビ予防におすすめの方法をご紹介します。シャンプーを変える

皮脂を適度に残すべきことを考えると、肌にやさしいアミノ酸系シャンプーがおすすめです。薄毛予防としても有効のシャンプー、ぜひお試しください。
生活習慣の改善
ファストフードやインスタント食品、肉・揚げ物ばかりの食生活では、栄養バランスが偏り、髪の毛にも影響を及ぼします。身体機能を支える栄養素は、食べものから摂取しなければなりません。 育毛に良いといわれるタンパク質や亜鉛、ビタミン、食物繊維などの栄養素を適度に摂取する食生活が、頭皮ケアにつながり結果的にニキビや薄毛を防いでくれるのです。 また、睡眠不足はホルモンバランスを乱して皮脂の過剰分泌の原因になるため、良質な睡眠を心掛けることも重要。よく眠りリフレッシュする生活を重視すれば、ホルモンバランスも整い、健やかな頭皮をキープできるでしょう。保湿

紫外線対策
紫外線を浴び続けた頭皮は、思った以上にダメージを抱え込んでいます。紫外線は見落としがちなポイントのため、意識して紫外線から地肌を守っていきましょう。 外出の際は、帽子や日傘などのUVケアアイテムを忘れずに。夏の外出時は特に注意してください。出先で汗をかいたら、なるべくはやくシャンプーして汚れや余計な皮脂を洗い落とし、きれいな頭皮をキープすることをおすすめします。枕カバーをこまめに変える
汚れた枕カバーをそのまま使用し続けると、頭皮も不衛生になってしまいます。枕カバーの影響で頭皮が汚れ、そこから毛穴が詰まってニキビができる可能性もあるのです。枕カバーはこまめに洗うことを意識しましょう。皮膚科を受診

これらの対策を打ったにもかかわらず、ニキビが消えなければ、1人で悩まずに皮膚科を受診しましょう。ニキビが進行して内部に膿がたまり、治りを悪くしている可能性があります。そもそもニキビは皮膚病の一種のため、自分の手に負えなくなったら専門家のアドバイスを受け、専用の薬を処方してもらってください。
ニキビの状態が進行してひどくなると、投薬治療だけでは治らないこともあります。場合によっては、ニキビ内部の膿を取り出すためのレーザー治療などが必要と判断されるかもしれません。
そうなると治療費も高額になるため、頭皮ケアを日ごろから適切に行うことを心掛けたいところです。
皮膚科を受診

頭皮ニキビと思っていたら、実はアレルギー性皮膚炎やアトピー性皮膚炎だったり、あるいは脂漏性湿疹だったりといった別の皮膚病だったということもありえます。強いかゆみや嫌な臭いなどをともなう場合は、早めに皮膚科を受診してください。
おわりに
皮脂分泌が過剰で菌の温床となりやすい頭皮は、その他の地肌よりニキビケアをこまめに行う必要がある場所です。頭皮ニキビができる原因もさまざまですが、その多くが生活習慣の乱れやケア不足のため、食生活・睡眠・ストレス・シャンプー・保湿などの面で対策をすれば、頭皮ニキビの予防効果が期待できます。頭皮ニキビは、髪の毛に覆われて一見気付きにくいかもしれませんが、ニキビが見つかったらできる限りの対策を講じましょう。必要な手をほどこしても改善しなければ、皮膚科を受診して専門治療を受けてください。頭皮ニキビを放置すると状態はますます悪化し、結果的に薄毛になることも考えられます。たかがニキビだと思わず、ひどくなる前に適切な処置を受けるようにしましょう。