もずくに含まれる栄養素の髪への効果は?一日あたりの摂取量をご紹介

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何となく体に良さそうなイメージがあるもずくですが、実は髪の健康を維持してくれる成分がたくさん含まれています。
そこで今回は、もずくの栄養成分や、1日あたりの摂取量をご紹介します。体にも髪にも良い影響を与える、もずくをぜひ食卓に取り入れてみてください。

もずくが薄毛に効くって本当?

もずくが薄毛に効くって本当?

もずくは海藻の一種であり、薄毛に効果が期待できるようなイメージがあるかもしれませんが、もずくを食べただけでは直接的な薄毛対策は期待できません。
しかし、もずくには髪の質を高めてくれる栄養素が多く含まれているため、直接的とはいえないものの薄毛に効果が期待できるといえます。

そもそも薄毛の原因は、ホルモンバランスの乱れや血行不良、頭皮の乾燥などによって髪の成長サイクルが乱れ、丈夫な髪が生えなくなってしまうことだと考えられています。もずくには、これらの症状の改善につながる栄養素が豊富に含まれており、結果的に髪の健康に良い効果を与えてくれます。

もずくの栄養成分

もずくに含まれる代表的な栄養成分をご紹介します。

食物繊維

もずくの特徴でもあるぬめりの正体は、水溶性の食物繊維の1種である「コフイダン」という成分です。このコフイダンは、体内に侵入した細菌やウイルスを攻撃し身体の免疫を強くしたり、血糖値やコレステロール値を下げたり、動脈硬化や糖尿病などの生活習慣病を防ぐ働きに期待されています。
また、ミネラルも豊富で肌の保湿にも役立つことでしょう。頭皮も肌の一部であるため、頭皮環境を整えるためには必要な成分といえます。

カリウム

もずくをはじめ海藻類はカリウムを多く含んでいます。
カリウムは健康に必要不可欠なミネラルの1つです。主に細胞内に存在し、細胞の浸透圧を調整したり、水分を保ったりする働きがあります。髪は毛母細胞が細胞分裂を繰り返すことで成長をしているため、カリウムが不足してしまうと正常に細胞分裂ができず、薄毛のリスクが高くなってしまうのです。他にも、カリウムが不足すると、食欲不振・脱力感・精神障害・不整脈などの症状を引き起こす恐れがあります。

葉酸

葉酸は水溶性ビタミンの1つで、動脈硬化を促進する物質を無害にする働きがあるといわれています。また、体内の有害物質を取り除く働きも期待されています。さらには、代謝を助けて皮膚の健康を保つサポートをしてくれることから、肌の乾燥が気になる中高年にも必要な栄養素といえるでしょう。

ビタミン

ビタミンは髪の健康を守るためには、必要不可欠な栄養素です。ビタミンは体内で作り出すことができないため、食べ物から摂取する必要があります。
もずくには、ビタミンEやビタミンKの他に、ビタミンB群が含まれています。ビタミンB群は細胞の代謝を促進し頭皮環境を整えてくれる効果が期待できます。

アルギン酸

アルギン酸も食物繊維の1つ。褐藻類に特有な多糖類の一種で、「昆布酸」「海藻酸」「ケルプ」などと呼ばれることもあります。アルギン酸はコレステロールの吸収を抑える作用やおなかの調子を整える作用があり、消費者庁の特定保健用食品にも指定されています。腸内環境を整えてデトックスすることで、髪に必要な栄養が行き届きやすい健康的な体を作るために役立ちます。

もずくの一日の摂取量は?

栄養豊富なもずくですが、実は食べ過ぎに注意しておきたい食品の1つです。食物繊維を多く含むもずくは、食べ過ぎると体内で膨張し消化不良を起こす可能性があり、便秘や下痢の原因になってしまうことがあります。 また、もずくに含まれる「ヨード」という成分は、摂取しすぎてしまうと甲状腺の障害を起こす恐れがあるため、1日の摂取量は3mg(パックで売られているもずくであれば1パック)が適量です。

おわりに

もずくを食べることで直接的な薄毛効果があるとは断言できませんが、もずくの栄養素によって体内環境が良好になることで、薄毛対策や頭皮の健康維持に期待できます。しかし、食べすぎてしまうとかえって体に悪影響を与える恐れがあるため、摂取量には注意しましょう。もずくは安価で手に入れることができる食品です。毎日の食生活に、ぜひもずくを取り入れてみてください