病院に行く前に確認!男性型脱毛症(AGA) の診断とチェック項目

〈 約 4分36秒 で読めます 〉

近年、薄毛に悩む方が男女問わず増えていますが、最近よく聞く脱毛症の1つに「男性型脱毛症(AGA)」があります。成人男性に多く見られるAGAですが、抜け方に特徴があるため最近ではセルフチェックも可能となっている脱毛症です。

ここでは病院に行く前に自分がAGAなのかを確認できる自己診断方法と、チェック項目などについてご紹介します。

早めのケアを!男性型脱毛症(AGA)とは

白衣の男性と毛根 男性型脱毛症/AGA(エージーエー)は英語の「Androgenetic Alopecia」の略で、成人男性に多い「毛髪が薄くなる症状」を指します。また、30代〜40代で薄毛や抜け毛などの症状が現れる「壮年性脱毛症」と、20代〜30代で症状が現れる「若年性脱毛症」の総称としても使われる言葉です。

脱毛症と聞くと比較的高齢の方が抱える悩みかと思うかもしれませんが、AGAはどのような年齢層の方にも発症する可能性があります。AGAが起こる明確な原因は今のところ解明されてはいませんが、アレルギーなどの自己免疫疾患が原因の円形脱毛症や感染症による抜け毛とは異なり、「遺伝」と「男性ホルモン」が主な原因です。
そして20代〜30代に見られる若年性脱毛症の場合は、特に遺伝が大きく影響しているとされています。

症状から診断とチェック項目

男性型脱毛症(AGA)を疑う場合の一般的な症状は次が挙げられます。

・抜け毛が多い
・地肌が透けて見える
・髪のボリュームが減り、セットがしにくくなった
・ハリやツヤがなくなった
・髪の毛が細くなり、短くなった

この他にも、髪が抜ける期間にも特徴があります。AGAは短期間に一気に抜ける他の脱毛症とは異なり、徐々に進行していく点も特徴的です。

また、AGAが起こる典型的な部分としては、こめかみ付近の生え際と頭頂部の2カ所があり、生え際付近が後退しはじめる抜け方を「M字型」、頭頂部を中心に、円を描くように広がる抜け方を「O字型」といいます。このように、髪が抜ける場所も1つのチェック項目になります。

最近では、専用の検査キットを購入すれば自宅で遺伝子レベルの検査が可能です。口内の粘液を採取し、必要書類一式に情報を書き込んで郵送すれば2~3週間で結果が届きます。病院でAGAの遺伝子検査を受けるよりも安価で手軽にできるため、病院に行く時間が取れない方などは利用してはいかがでしょうか。

ただし、キットの検査で判明することは「体質的にAGAになりやすいか」とAGAの治療薬である「フィナステリドが有効な体質か」の2点のため、確実に今AGAであるという判断は下せません。

皮膚科かAGA専門クリニック、どちらに行くべきか?

ドクターと患者の男性 円形脱毛症の治療の場合には皮膚科に行くことが多いですが、自らの診断の結果がAGAの傾向を示している場合には、AGA専門のクリニックに行くことをおすすめします。

専門クリニックでは、最初に「除外診断」が行われます。除外診断とは、抜け毛の症状が円形脱毛症や薬物脱毛症などAGA以外の原因によるものかを判断するための検査です。診断の結果AGAと正式に確認された場合には、血液検査や遺伝子検査などのあと、治療方針を含めたカウンセリングが行われます。

専門クリニックでの治療は時間や費用が掛かりますが、進行する脱毛症に対して、専門的なアドバイスや治療を求めるならぜひ訪ねてみて下さい。
無料でカウンセリングを行ってくれる場所もあるため、事前にさまざまなクリニックを調べると良いでしょう。

おわりに

若い年齢でも悩んでいる方が多い男性型脱毛症(AGA)。AGAは髪の抜け方や場所に特徴があるため、自分でもある程度の診断を行うことができます。

髪の毛が急激に抜けることはなく、ゆっくりと抜け毛が進行するAGAは気付くまでに時間が掛かるケースもあるため、抜け毛・薄毛が気になる方は普段からAGAのチェック項目に照らし合わせて自己診断を行うことを心掛けましょう。