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毛・抜け毛研究所

2024.08.23

  • 豆知識

    【監修あり】シリコンキャップは髪が濡れない?シリコンキャップの構造と髪を濡らさないための方法解説

    シリコンキャップは水泳をする際に摩擦抵抗を下げ、髪を濡らさないためのアイテムとして、近年注目されています。(2024年8月現在)
    その優れた密閉性と防水性により、多くのスイマーから支持されているようです。
    しかし、シリコンキャップが本当に髪を濡らさないのかどうかは気になるところですよね。
    意外とシリコンキャップの効果と正しい使用方法については知られていません。
    本記事では、シリコンキャップの構造や使用方法、髪を濡らさないためのポイントまで詳しく解説します。

    シリコンキャップとは?

    シリコンキャップは、シリコン素材を使用して作られた水泳用キャップで、主に水中での使用を目的としています。
    シリコンキャップはその柔軟性と伸縮性により、頭にしっかりとフィットし、髪を完全に覆うことを目的としています。
    シリコンキャップは密閉性が高いため、髪の毛を水濡れからできるだけ守りたいと考える方にも広く使用されています。
    シリコンキャップはメッシュキャップよりも耐久性が高く、水中での摩擦抵抗が少ない点も特徴です。

    シリコンとは?なぜ水に濡れないの?

    シリコンとは、ケイ素と酸素の特殊な結合により生成される合成高分子化合物で、ゴムのような柔軟性と高い耐久性を持っています。
    主に耐熱性、防水性、絶縁性に優れた素材として、医療機器、調理器具、電子機器など、幅広い用途で使用されています。
    また、化粧品やヘアケア製品にも含まれ、保湿や髪のコーティングに役立つ成分としても利用されています。

    シリコンと水の関係

    シリコンは、その分子構造により、水をはじく性質を持っています。
    この特性はシリコン分子が親水基を持たず、疎水性が高いためです。
    結果として、シリコン素材は防水性能が高く、シリコンキャップは水泳時に髪を乾燥した状態に保つために使用されます。
    特にシリコンキャップは、シームレスなデザインと高い密閉性により、効果的に水の侵入を防ぎます。

    シリコンキャップで髪を濡らさない方法

    シリコンキャップを使用して髪を濡らさないためには、いくつかのポイントを抑えながらキャップを活用することが重要です。

    シリコンキャップの被り方

    ①髪をまとめる
    髪が長い方は髪をしっかりとまとめてからキャップを装着しましょう。
    キャップの内部で髪が動かず密着度が高まり、水の侵入を防ぎやすくなります。
    ポニーテールやお団子など、髪がキャップ内で固定され、収まるスタイルにすることが効果的です。
    ②正しい装着方法を実践する
    シリコンキャップを正しく着用する際には、前髪部分からしっかりと被り、頭全体を覆うように調整します。
    キャップの縁を均等に引っ張り、髪が全てキャップ内に収まるようにしましょう。
    ③少し温める
    シリコンキャップは温かい状態で装着すると、より柔軟になり、頭にフィットしやすくなります。
    使用前にぬるま湯で温めてから被ると良いでしょう。

    シリコンキャップのメリット

    シリコンキャップには、その素材の特性からさまざまなメリットがあります。
    摩擦抵抗の少なさから競技者などから特に支持の高い素材です。
    近年では髪の健康を考える方や水に濡れにくいと言った理由から、一般の方も選択肢の一つとすることが増えてきました。(2024年8月現在)

    水中抵抗が少ない

    シリコンキャップは頭にぴったりとフィットし、滑らかな表面を持つため、水泳中の水中抵抗を最小限に抑えられるでしょう。
    これにより、競泳やトレーニングでのパフォーマンス向上が期待できます。

    髪が濡れにくい

    シリコンキャップは密着性が高いため、キャップ辺縁から水がキャップ内に入りにくく、髪を乾いた状態に保つことが期待できます。
    プールや海での水泳中でも髪が濡れる機会を少なくできるでしょう。
    髪が濡れなければプール後に髪の毛を洗ったりドライヤーをかけたりといった手間が削減できるため、髪の毛が長い人から特に注目されている理由の一つにもなっています。

    髪を塩素から守る

    プールの水に含まれる塩素は髪にダメージを与えることがあります。
    シリコンキャップを使用することで、髪が直接塩素に触れるのを防ぎ、ヘアダメージの軽減が期待できます。
    塩素によるダメージから髪を守るために、シリコンキャップを好んで選んでいる人もいるようです。

    シリコンキャップのデメリット

    一方でシリコンキャップにもデメリットはあります。
    人によっては使用感に抵抗感を示す人も少なくありません。

    圧迫感がある

    シリコンキャップは頭にしっかりとフィットするため、長時間使用すると頭皮や耳周りに圧迫感を感じることがあります。
    特に初めて使用する人や、敏感肌の人は圧迫感を感じやすいようです。

    装着が難しい

    シリコンキャップは密着性が高いため、装着する際に髪の毛が引っかかることがあります。
    髪の毛が長い人や量が多い人にとって、スムーズにキャップを被るのが難しいこともあるでしょう。

    通気性が悪い

    シリコンキャップは密閉性が高いため、通気性が悪く頭皮が蒸れやすくなります。
    長時間の使用で頭皮の不快感やかゆみを感じることもあるようです。

    高価格

    シリコンキャップは、他の素材のキャップに比べて高価な場合もあります。
    特に機能性に優れている物ほど高価な傾向にあります。
    頻繁に使用するスイマーにとっては、コストがかさむ要因となるようです。

    シリコンキャップの選び方

    シリコンキャップの選び方は、使用目的やひとりひとりのニーズに応じて異なります。
    以下のポイントを抑えることで、自分に最適なシリコンキャップを見つけやすくなるでしょう。

    形状

    シリコンキャップには、平面タイプと立体タイプの2種類があります。
    ①平面タイプ
    デザイン性が高く、好みのものが見つかりやすいのも特徴です。
    ただし、頭にシワができやすく、水中での抵抗が少し増える可能性もあります。
    ②立体タイプ
    頭にシワができにくく水中での抵抗が少ないため、競泳選手に好まれます。
    しかしデザインの自由度は低く、価格がやや高い傾向があります。

    シリコン部分以外の素材

    シリコンキャップの一部には、快適さを増すために他の素材が使用されていることもあります。
    特に内側にメッシュ素材を採用している物は通気性も確保でき、シリコン単体のキャップよりも快適性は向上します。
    しかし、水の侵入はしやすくなっているというデメリットもあります。

    サイズ

    シリコンキャップのサイズは重要なポイントです。
    適切なサイズを選ぶことで、フィット感が向上し、髪をしっかりと保護することができます。
    一般的なサイズ区分は以下です。
    ・小サイズ(ジュニアサイズ):頭が小さい人や子ども向け
    ・標準サイズ:一般的な成人向け
    ・大サイズ:頭が大きい人向け
    ある程度の伸縮性があるので、フリーサイズで展開しているメーカーが多いです。
    しかし、競技者向け製品を取り扱っているスポーツメーカー製品は、大人用サイズも細かなサイズ区分で展開している商品もあります。

    競技のしやすさで選ぶ

    シリコンキャップを選ぶ際には、競技の種類や個人の泳ぎ方に応じて選ぶことも重要です。
    ・競泳用:水中抵抗を減らし、タイムを縮めるために設計されている
    ・フィットネス用:快適性を重視し、長時間の使用でも頭皮に優しい
    ・レジャー用:デザインや快適性を重視し、水遊びやアクアエクササイズに適している

    シリコンキャップ着用の注意点

    シリコンキャップを快適かつ効果的に使用するためには、いくつかの注意点を守ることも大切です。
    以下に、具体的なポイントを紹介します。

    髪をまとめる

    シリコンキャップを着用する前に、髪をしっかりとまとめることが重要です。
    髪が散らばっているとキャップの装着が難しくなるだけでなく、髪が絡まったり引っ張られたりして痛みを感じることもあります。
    また、キャップからはみ出した髪の毛をつたって水分が侵入してくることもあります。
    ①ポニーテールやお団子でまとめる
    髪をポニーテールやお団子にまとめてからキャップを被ると、髪がキャップの中でまとまりやすくなります。
    ②ヘアバンドやヘアピンを活用する
    短い髪や前髪がある場合、ヘアバンドやピンを使って髪をしっかりと固定することで、キャップがしっかりとフィットしやすくなります。
    ヘアピンの向きによってはシリコンキャップを傷つけてしまうこともあるため、留め方を意識するようにしましょう。

    基本的に耳は出す

    シリコンキャップを装着する際には、耳をキャップの外に出すようにしましょう。
    耳をキャップの中に入れてしまうと、圧迫感が生じ長時間の使用で不快感を感じることもあります。
    ①耳を避けて装着
    キャップを装着するときは、基本的には耳は出して被るようにします。
    耳の周りのキャップ部分を調整し、耳を外に出すことで装着の違和感を軽減できるでしょう。
    ②耳ごとかぶるタイプもある
    人により耳の位置によっては耳を出すことで水分が侵入し髪を濡らしてしまうこともあります。
    圧迫感等が気にならずに、極力髪の濡れを避けたいと考える場合には耳ごとかぶるタイプもあります。

    強引に扱わない

    シリコンキャップは非常に伸縮性があり柔らかい素材で作られていますが、強引に扱うと破損する恐れがあります。
    特に脱着時には注意が必要です。
    ①慎重に着脱する
    キャップを被る際や脱ぐ際には、慎重に扱いましょう。
    キャップを広げすぎたり、引っ張りすぎたりしないようにします。
    ②爪や鋭利な物に注意
    爪や指輪などの鋭利な物がキャップに触れると、シリコンが裂けたり穴が開いたりすることがあります。
    着脱時には特に注意し、破損を防ぎましょう。

    シリコンキャップのメンテナンス

    シリコンキャップの適切なメンテナンスは、その機能を長期間保つことにつながります。
    以下に適切な洗い方や保管方法、寿命と交換時期について詳しく説明します。

    シリコンキャップの洗い方

    シリコンキャップは使用後に適切に洗うことで、清潔さを保ち長く使うことができます。
    ①基本は手洗い
    ぬるま湯を使用し、中性洗剤を少量加えて手で優しく洗います。
    汚れがひどい場合は、軽く揉むようにして汚れを落としましょう。
    ②すすぎ
    洗剤が残らないように、しっかりとすすぎます。
    洗剤が残るとキャップの劣化を早めることがあります。
    ③乾燥
    直射日光を避け、風通しの良い場所で自然乾燥させます。
    タオルで軽く水分を拭き取ってから干すとよいでしょう。

    長持ちさせるための保管方法

    適切な保管方法もシリコンキャップを長く使うために重要です。
    ①乾燥させる
    完全に乾燥させてから保管します。
    湿気が残っていると劣化の原因になります。
    ②直射日光を避ける
    紫外線はシリコンを劣化させるため、直射日光の当たらない場所に保管します。
    ③平らに保管
    シリコンキャップを丸めたり折りたたんだりせず、平らに保管することで変形を防ぎます。
    シリコンは柔軟性があるため、無理に折り曲げると形状が変わる可能性もあります。

    シリコンキャップの交換目安

    シリコンキャップは高い耐久性を持っていますが、使用頻度や保管状態によって寿命が異なります。
    劣化のサインを見逃さないことが大切です。
    ①破れや亀裂
    シリコンに破れや亀裂が見られたら、交換が必要です。
    ②弾力の低下
    シリコンの弾力が失われてきたと感じたら、交換時期です。
    弾力がなくなるとフィット感が悪くなり、キャップの機能が低下します。
    ③変色
    シリコンの変色は劣化のサインです。
    特に変色が目立つ場合は、交換を検討しましょう。

    まとめ

    シリコンキャップは水中の摩擦抵抗をなくし、優れた防水性と密閉性により、髪を濡らさないためのアイテムとして近年急速にスイマーたちから注目を集めています。(2024年8月現在)
    しかし、正しい装着方法や適切なメンテナンスが重要なアイテムです。
    キャップの選び方や使用方法をしっかりと理解し、適切にケアすることでシリコンキャップの性能を最大限に活用することができます。
    シリコンキャップの購入を検討している方や着用時の髪の毛についてお困りの方、付着後のきしみが気になる方はぜひ参考にしてみてください。
    監修者:繁和泉
    看護師、予防医学士として17年。その中で毛髪再生外来の診療に携わる。薄毛にともなう患者さんのお悩みに寄り添いながら、医学的なアプローチも含め「長い目で見た」毛髪のための日常生活やケアについての指導を個別性に合わせて提供。
    同時に、情報化社会の中でWEBコンテンツで「正しい情報をわかりやすく」発信することに精を出す。
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