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薄毛・抜け毛研究所
2025.12.26
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【2025年下半期】頭皮ニキビの最新ケアと注意点
頭皮にできる「ニキビ」は、頭髪で隠れてしまうので一見わかりにくいこともあるでしょう。見た目ではわかりにくいものの、かゆみや痛みを伴うこともあり、放置すると慢性的な炎症や脱毛につながることもあります。
頭皮のニキビも顔と同じように毛穴の詰まりや皮脂の過剰分泌が関係しています。頭皮は皮脂腺が多く、整髪料や汗、帽子の蒸れなど外的刺激を受けやすい部位です。頭皮ニキビは悪化・再発をしやすい環境にあるので、治すのが大変な症例も少なくありません。
この記事では、頭皮ニキビの年代別での原因から皮膚科での治療法、自宅でできるケアまで解説します。
頭皮ニキビとは?顔ニキビとの違い
頭皮ニキビとは、頭皮にある毛穴が詰まり皮脂や汚れ、アクネ菌などが繁殖することで起こる炎症性の湿疹です。医学的にはざ瘡と呼ばれます。
頭皮のニキビは髪の毛に覆われているため見えにくく、気がつきにくいです。かゆみや違和感を覚えて気づくこともあり、進行すると赤く腫れたり、膿を持ったり、痛みを伴うこともあります。
顔のニキビと仕組みはほぼ同じですが、頭皮は皮脂腺が発達していて毛穴の数も多いため、よりニキビができやすい環境です。また、頭皮のニキビは悪化もしやすい傾向にあります。
加えて日々のシャンプーや整髪料、帽子の蒸れなどの外的刺激も受けやすい環境にあるためニキビ以外の皮膚トラブルに発展する可能性もあるでしょう。
年代別|頭皮ニキビの主な原因と特徴

頭皮ニキビの主な原因は、毛穴詰まりや頭皮の炎症などから発生します。「なぜそうなりやすいのか」は個人差もありますが、年代別でなりやすい原因の特徴があります。
10代・思春期の頭皮ニキビの原因
思春期や10代の頃は肌のターンオーバーは活発なものの、皮脂分泌バランスやホルモンバランスの変化も激しく、頭皮ニキビができやすい時期といえます。頭皮のコンディションには個人差も出やすい時期です。
ホルモンバランスの変化による皮脂の過剰分泌
思春期は徐々に男性ホルモンの分泌が盛んになります。男性ホルモンの影響で皮脂腺が活発になり、皮脂が過剰に分泌されやすくなるのです。頭皮に皮脂がたまることで毛穴が詰まり、ニキビができやすい環境になるのも思春期の特徴といえるでしょう。
シャンプーや洗髪不足による毛穴詰まり
思春期の年代では、汗や皮脂がたくさん分泌されているにもかかわらず、整髪料やシャンプーをしっかりと洗い落とせてなく、洗髪が不十分なケースも多いようです。洗い流しが不十分だと毛穴が詰まり、炎症やニキビにつながります。また、洗髪自体の重要性が理解できていないことも原因だと考えられます
帽子・ヘルメットによる蒸れや刺激
思春期や10代の頃は運動部でのヘルメットや帽子の常用が多い世代。帽子やヘルメットの着用時間が長くなれば通気性が悪く頭皮が蒸れがちに。摩擦や圧迫もニキビの要因になりえます。
20〜30代の頭皮ニキビの原因
20〜30代は、思春期を過ぎてホルモンバランスが落ち着く一方で、ライフスタイルや外的要因による頭皮への刺激が大きくなる時期です。20〜30代特有の頭皮ニキビの原因は多岐にわたります。
整髪料やカラー剤による刺激
20〜30代は、ヘアスタイルやカラーリングを楽しみはじめる時期でもあります。整髪料に含まれる合成ポリマーやシリコン、香料などは頭皮に残留しやすく毛穴を詰まらせたり、炎症を起こす原因になることも。おしゃれとして楽しむヘアカラー剤やブリーチに含まれるアルカリ性成分や酸化剤は、頭皮のバリア機能を低下させ、乾燥や炎症を引き起こすリスクがあります。
ストレスや睡眠不足によるターンオーバーの乱れ
仕事や人間関係、育児などは生活のなかでストレスを感じやすくなる環境でもあります。早ければ20〜30代で経験する人もいるでしょう。ストレスは自律神経を乱し、男性ホルモン(アンドロゲン)優位な状態を引き起こすことで皮脂分泌を促進します。
ストレスや睡眠不足は肌のターンオーバー(新陳代謝)を遅らせ、毛穴詰まりや角栓の形成を助長することも。睡眠不足は皮膚の修復が追いつかず、慢性的な炎症や繰り返すニキビの原因になることもあります。
ダイエットや栄養不足
20〜30代の世代の方のなかには、無理な食事制限によるダイエットを試みてしまうこともあるでしょう。脂質を極端に避けたり糖質制限を過度に行ったりすると、ビタミンB群や亜鉛などの皮膚代謝に必要な栄養素が不足しやすくなります。
過度なダイエットや栄養の偏り、不足が起こると皮膚のバリア機能が弱まり、炎症が起こりやすくなったり、肌の再生が滞ったりすることもあります。肌のコンディションが悪くなればニキビができやすい頭皮環境に。極端な食生活は、ホルモンバランスの乱れにもつながるため注意が必要です。
40代以降の頭皮ニキビの原因
40代以降は、加齢現象による皮膚環境の変化なども頭皮ニキビの発生要因になります。若い頃とは違った体内環境の変化を知っておくと良いでしょう。
ホルモンバランスの変化(エストロゲン低下)
40代以降は、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が徐々に減少しはじめます。エストロゲンの低下は皮脂分泌のバランスにも影響します。相反して男性ホルモンであるアンドロゲンが優位になることで皮脂が増加し、ニキビができやすい状態になります。
乾燥・頭皮バリア機能の低下
加齢により頭皮の保湿力が低下し、乾燥しやすくなります。乾燥した頭皮は外的刺激に弱く、バリア機能も脆弱になりやすいです。乾燥が進むと炎症が起こりやすくなり、ニキビだけでなくかゆみやフケなどの頭皮トラブルも併発しやすくなります。
加齢によるターンオーバーの遅れ
年齢を重ねるにつれて、皮膚のターンオーバー(再生周期)は徐々に遅くなります。古い角質が毛穴にたまりやすくなり、皮脂や汚れと混ざり毛穴を詰まらせることで、ニキビの原因になるでしょう。
頭皮ニキビと間違いやすいトラブルにも注意

頭皮にブツブツやかゆみ、赤みが現れた場合、それが必ずしも「頭皮ニキビ」とは限りません。頭皮のニキビは症状が似ているために、他の皮膚疾患と見分けがつきにくいことがあります。ここでは、頭皮のニキビに似た症状がある疾患について紹介します。
毛嚢炎(もうのうえん)
毛嚢炎は毛根周囲に黄色っぽい膿を持った赤い発疹が見られ、ひとつひとつが独立した毛穴から発生。かゆみや軽い痛みを伴うことが多く、ニキビの症状ととても似ています。
【見分け方と受診目安】
毛嚢炎は「ブドウ球菌」などの細菌感染が主な原因です。自己処理では悪化することもあります。抗菌薬が必要なケースもあるため、何度も再発する場合や膿が広がる場合は皮膚科受診を検討しましょう。
接触性皮膚炎
整髪料・シャンプー・染毛剤などの化学物質や金属などとの接触で生じます。アレルギーや刺激による赤み・かゆみ・発疹が主な症状。接触した部位やその周辺の範囲に突然広がるのが特徴です。
【見分け方と受診目安】
今まで使用していた製品を変えた直後に症状が出た場合は、接触性皮膚炎の可能性が高いと考えられます。炎症が続いたり、範囲が広がったりする場合は早めに皮膚科を受診し、原因物質の特定をしつつ適切な治療を受けましょう。
脂漏性皮膚炎
頭皮がベタつきやすく、赤みやかゆみ、フケのような皮膚のはがれを伴う症状です。皮脂分泌が多い部位に生じやすく、マラセチア菌という常在菌により引き起こされることが知られています。
【見分け方と受診目安】
ニキビと違い、「フケが多い」「かさぶたのような皮膚がポロポロ落ちる」「慢性的にかゆい」といった症状が出ます。市販薬で改善しない場合は、抗真菌薬などが必要になることもあるため皮膚科受診を検討しましょう。
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湿疹・かぶれなど
乾燥や摩擦、体調不良などをきっかけに、頭皮に赤み・かゆみ・小さな水疱やかさつきが出ることがあります。慢性化すると皮膚が硬くなったり、色素沈着が残ることもあるでしょう。
【見分け方と受診目安】
湿疹は頭皮ニキビと異なり、かゆみが強く出ることもあります。掻きむしることで症状が悪化する場合も。1週間以上続く、広がる、ジュクジュクする場合は皮膚科での診断を検討しましょう。
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頭皮ニキビの治療法と皮膚科での対応

頭皮ニキビの治療は、症状の重さや再発頻度により方法は異なります。また、生活習慣・スキンケア習慣など、日常のセルフケア指導も同時におこなわれることが多いようです。ここでは、頭皮ニキビの重症度別に一般的な治療方法を解説します。
軽度〜中度|外用薬での治療
炎症が軽度〜中等度の場合、まずは塗り薬(外用薬)による治療が基本です。あわせて、毛穴詰まりをできるだけ防ぐ生活方法や心がけについても指導されます。処方される主な治療薬は以下です。医師の診断により処方内容は異なります。
●抗菌薬(クリンダマイシン、ナジフロキサシンなど):アクネ菌などの繁殖を抑制します。
●抗炎症薬(ステロイド含有薬や非ステロイド薬):赤みや腫れ、かゆみを和らげます。
●角質軟化薬(アダパレンなど):毛穴詰まりを改善し、新たなニキビの発生を予防します。
重度・再発性|内服薬やホルモン治療
繰り返しできるニキビや、膿を持って痛みをともなうような重症化した頭皮ニキビでは、内服薬を用いた治療が検討されます。また、生活習慣も頭皮の洗髪方法やスキンケアだけではなく、必要に応じて食事の摂取方法などについて指導が入る場合もあるでしょう。
3ヶ月以上継続的に頭皮ニキビが続く方や、ニキビ痕が残るほどの炎症がある場合などが適応です。以下は、一般的な頭皮ニキビ中症例に処方される薬剤です。
●抗菌薬(ミノサイクリン、ドキシサイクリンなど):体内から炎症や感染を抑えます。
●ホルモン療法(低用量ピル、抗アンドロゲン薬など):ホルモンバランスの乱れが原因の場合に適用されます(主に女性)。
●ビタミン剤(ビタミンB群、ビタミンC):皮脂の分泌をコントロールし、皮膚の代謝を整える補助として使われます。
自宅でできる!頭皮ニキビのケアと予防法

頭皮ニキビを防ぐには、皮膚科での治療に加え自宅でのセルフケアがとても大切です。日々のシャンプーやドライヤー、生活習慣の見直しが、トラブルの予防と再発防止につながるでしょう。
シャンプーの選び方と正しい洗い方
頭皮ニキビがある場合は、ノンシリコン・無香料・アミノ酸系などの低刺激タイプがおすすめです。また、殺菌・抗炎症成分(グリチルリチン酸2Kなど)を含むシャンプーもアクネ菌の繁殖予防には有効です。
予洗いをしっかりして、洗う際は爪を立てず、指の腹で優しくマッサージしながら泡で洗うのが基本です。洗髪で整髪料や皮脂をきちんと落としましょう。コンディショナーは毛先のみに使い、頭皮にはつけないよう注意しましょう。
洗髪後の乾燥とドライヤーのポイント
せっかくきちんと洗髪しても濡れた頭皮を放置すると、雑菌やカビが繁殖しやすくなり、炎症の原因になります。シャンプー後はタオルドライで水分を軽く取ったら、ドライヤーで頭皮からしっかり乾かすことが大切です。乾かすときは温風→冷風の順で仕上げるとヘアダメージにも効果的です。自然乾燥は厳禁です。
生活習慣で見直すべきポイント
睡眠不足やストレスはホルモンバランスを乱し、皮脂分泌を過剰にする要因になります。
食事の内容として糖質・脂質の多い食生活も皮膚環境に悪影響を与えます。野菜・たんぱく質をバランス良く食べる意識を持つことが大切です。睡眠環境としては枕カバーはこまめに洗濯し、雑菌が繁殖しづらい環境を整えましょう。
帽子の蒸れや汚れにも気を配り、適宜換気をする、洗濯をして清潔に保つなどの工夫も重要です。紫外線ダメージによる炎症も一因となるため、外出時は帽子や頭皮用UVスプレーで保護することも有効です。
まとめ

頭皮ニキビは、清潔にしていても皮脂の過剰分泌や生活習慣、整髪料・帽子などの外的刺激によって誰にでも起こりうるトラブルです。
軽度であればシャンプーの見直しや生活習慣の改善で回復も期待できますが、痛みや膿を伴うような重症例や繰り返しできる場合は皮膚科での治療を検討してみてください。
大切なのは、頭皮を“清潔に保ち、炎症を長引かせない”こと。正しい知識とケアを継続することで、健やかな頭皮環境と美しい髪を守ることにつなげられるでしょう。