豆知識

人種による髪色の違いはなぜ起こる?髪の色が決まる仕組みについて

従来、ほとんどの人が黒髪である日本人ですが、最近は髪を染めている人が年齢を問わず多くみられるようになりました。
アジアだけでなくアフリカにも黒髪が多い一方で、欧米人は茶色やブロンドヘアーが多く、国や地域によって髪色には違いがあります。今回は、人種による髪の色の違いについてご紹介します。

髪色の人種による違いが起こる理由とは?

7561-00040-2 髪色が人種によって違う理由は、「メラニン」の種類と量の違いによるものです。メラニンとは肌の基底層と呼ばれる部分で作り出されるメラノサイトから生成されます。このメラニンが、紫外線などを浴びても肌の真皮層まで届かないようにバリアをしてくれます。

そして、メラニンの種類によって、人の髪や肌の色が決まります。メラニンにはユーメラニンとフェオメラニンの2つがあります。ユーメラニンが多いと濃い髪色となり、フェオメラニンが多いと黄色や赤色のある髪色になります。色の濃い黒髪の人種はモンゴロイド(アジア人)に多く、金髪や栗毛色の髪はコーカソイド(白人)に多くみられます。

このように、日本人はユーメラニンの含有量が多いので、髪の色が黒くなるという訳です。
メラニン色素というと、シミの大敵とイメージされる一方で、紫外線から肌を守り、髪や肌の色を決める大切な役割も果たしています。

同じ人種でも髪の色が違うのはなぜ?

色々なカラーの髪の毛 濃い髪色を作り出すユーメラニンを多く持つ日本人ですが、同じ日本人の中にも「烏の濡場色」と形容されるようなツヤのある真っ黒な髪の色の方もいれば、少し茶色みを帯びた髪色の人もいます。

このように、同じ人種にもかかわらず髪色に違いが出てくる理由は、メラニンの量が人種の違いだけでなく、個人によっても差があるためです。ユーメラニンとフェオメラニンはすべての人が持っており、含有量には個人差があります。そのため人種が同じであっても髪の色に髪色に差が生まれるのです。

また、髪の色は遺伝が関係しているといわれています。メラニンの含有量は遺伝による影響が大きく、子どもの髪色は両親の持つ髪色の遺伝子によって決定します。

髪の色が決まる仕組みとは?

上記のように、髪の色は人種によっても個人間でも大きな差があります。では、髪の色が決まる仕組みはどのようになっているのでしょうか?先ほど述べたように、メラニンにはユーメラニンとフェオメラニンの2種類がありますが、髪色の濃淡はユーメラニンが決め、髪の黄色味や赤色はフェオメラニンの作用によるといわれています。

フェオメラニン自体は赤褐色ですが、その濃度が高いと赤色が強くなり、低いと黄色味を帯びた色や象牙のような色になります。赤色の髪と黄色味を帯びた髪は全くイメージが違うため、メラニンの種類も違うのではと思われますが、もとは同じフェオメラニンから髪色が作られています。

そして、ユーメラニンよりも科学的に安定しているのがフェオメラニンです。よく、髪のブリーチを繰り返しているうちに髪の毛がだんだん赤味を帯びてくることがありますが、これはユーメラニンが脱色剤によってすぐに破壊されてしまい、フェオメラニンが目立ち始めるためです。フェオメラニンは破壊される速度が遅いため、その結果色が強く出てしまうのです。
このように髪色の仕組みはメラニンの含有量のバランスによって作られています。

おわりに

髪の色はメラニンの量や種類、人種、個人によって差があり、同じ人種でも遺伝によって髪色に違いが生まれます。これらはユーメラニンとフェオメラニンと呼ばれるメラニン色素のバランスや濃度によるもので、モンゴロイドはユーメラニンが多く、コーカソイドにはフェオメラニンが多いという特徴があります。

髪の色は人によって少しずつ異なりますが、その人がどんな人種に属するのかを現すサインともいえるでしょう。