頭皮や抜け毛の分析やアドバイスも!髪の専門家「毛髪診断士」の資格

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「毛髪診断士」という資格があることをご存じでしょうか。名前の通り、毛髪に関する専門知識を習得した資格です。しかし、世間での認識はまだまだ低いため、どのような資格なのか、どんな役割を持つのか、資格取得には何が必要なのかなど、詳しく知らない方も多いと思います。

そこで今回は、髪の専門家「毛髪診断士」の資格についてご紹介します。

髪の専門家「毛髪診断士」の資格とは?

毛髪診断士とは、「公益社団法人日本毛髪科学協会」が認定資格を付与しています。
毛髪に対する正しい知識と顕微鏡などを使って毛髪の状態を的確に観察することができる技術を習得した方に与えられる資格です。主に理容師や美容師など髪に関する仕事従事者が多く取得しています。

一言で毛髪といっても範囲は広く、毛髪診断士には髪に関する幅広い知識が求められます。
男性女性に限らず、最近は髪に関する悩みを持っている方が増えてきているため、今後さらに毛髪診断士の資格は人気が高まっていくでしょう。

毛髪診断士の役割は?

患者に説明する女医 薄毛や抜け毛に関する対処法や技術は年々進化しています。最近は手軽に購入できる育毛剤や発毛剤などもありますが、それらの商品がすべての方に合うかというと、決してそうではありません。購入したのに効果が出なかった、という経験がある方もいると思います。

そのような方々に適切なアドバイスを送るのが毛髪診断士の仕事です。毛髪診断士は、毛髪、毛幹、毛穴や皮膚の性質までを観察したうえで、1人1人に合った対策法やケアの仕方を的確にアドバイスしてくれます。

髪の毛は、その構造や性質に対して正しい知識を持ち、1人1人に合ったケアを行うことが大切です。薄毛や抜け毛に悩んでいる方は毛髪診断士の判断を仰ぎ、自身に合った薄毛・抜け毛対策の方法とケアの仕方を知ることで、改善していくことができるでしょう。

毛髪診断士の資格を取得するには?

教室授業風景 それでは、そんな毛髪診断士の資格を取得するためには、何から始めれば良いのでしょうか。
毛髪診断士の資格を得るためには、日本毛髪科学協会への入会、講習会の受講、認定試験の合格の3つが必要になります。

毛髪診断士の資格は、日本毛髪科学協会の管轄です。そのため、まずは協会への入会手続きが必要になります。原則として入会資格は理容師や美容師、薬剤師となっていますが、毛髪に関わる一般企業の方も入会することが可能です。

入会申込書を協会に送り、理事会で審査したうえで入会の可否が決定したのち入会の手続きが完了すると協会から会員手帳などが送られてきます。
また協会に入会するには、入会金と年会費を支払う必要があります。会員の場合、入会金は4,600円、年会費は15,000円となっています。年会費は4月から翌年3月までの1年分です。

入会手続きを済ませた後は、毛髪診断士になるための毛髪診断士講習会を2日間受講します。講習会の受講には事前手続きが必要で、また講習会の日程はあらかじめ決まっているため、日程の確認をしておきましょう。
講習内容としては、毛総論、毛髪の疾患、毛の損傷とヘアケア、香粧品、毛髪診断などが行われます。

すべての講習の受講後に認定試験を行います。その認定試験に合格をすることで、晴れて毛髪診断士の資格を取得できるのです。資格取得後は、2年毎に認定更新試験を受ける必要があります。

おわりに

今回は、毛髪診断士の資格についてご紹介しました。
頭皮に関する商品や情報がたくさんある中で、頭皮に関して適切なアドバイスを与えることができる毛髪診断士は、とても重要な資格です。また今後さらに需要が高まっていく資格でもあります。

理容師や美容師、薬剤師の資格を持っている方は、毛髪診断士の資格も取得することで、活躍の場をさらに広げることができるでしょう。