自転車乗りが被っているサイクルキャップって何のためにあるの?

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A.単にオシャレで被っているだけではありません。
給水速乾、調温などサイクルキャップにはさまざまなメリットと実用性があります。
現行法において、13歳未満の子供が自転車に乗る場合にはヘルメットの着用が努力義務とされています。 これは保護者が子供を同乗させる場合にも適用されます。
また各都道府県が定める条例では、大人であってもヘルメットの着用を努力義務と定めている地域もあります。
ただ、やがて全国のすべての自転車乗りにヘルメットの着用が義務付けられる可能性がありますし、そもそもヘルメットを着用したほうが身の安全を防げることに異論はないでしょう。
だから今のうちからヘルメット慣れしておいたほうが絶対に良いのです。
すでにほとんどのサイクリストたちは自主的にヘルメットを着用しています。 そしてヘルメットの内側には「サイクルキャップ」なる帽子を被っているのです。

サイクルキャップとは

「サイクルキャップ」とは名前の通り、サイクリストのために考案・商品化された帽子です。
ヘルメットの下に被る帽子であることが最大の特徴ですが、ほかの大きな特徴としては、キャップのツバが極端に短い点や、伸縮しやすく頭部にフィットしやすい点、 またやわらかい素材で作られているため型くずれの心配がないなどの点が挙げられます。
ツバのないビーニータイプやバンダナタイプなどの例外がありますが、いずれにしてもサイクルキャップはサイクリストにとって実用的なメリットを備えています。

サイクルキャップを被るメリット

では早速、サイクルキャップを被るメリットを今回は最もスタンダードなツバありタイプを例にご紹介していきます。

汗を吸ってくれる

長時間自転車に乗っていると、真夏でなくてもたくさんの汗をかくものです。
そんなときに頭部から流れ落ちる汗をいちいち拭っていると、不快指数が上がるだけではなく、サイクリストにとっては命取りになりかねません。
汗が目に入ったら視界が奪われてしまうので、基本的に車道を走行しているサイクリストにとっては事故の危険性が高まるのです。
当然ヘルメットをしていても、汗は止むことなくすき間から流れ落ちてきます。
その点、サイクルキャップは汗止めとして有効です。
頭部の汗を吸い取ってくれるので、流れ落ちる汗を気にすることなく快適なサイクリングを楽しむことができるでしょう。

日焼けや熱中症対策として

長時間のライドは直射日光に当たる時間が長くなるということ。
たとえヘルメットを被っていてもヘルメットのすき間から日射しを浴び続けることになるため、頭髪や頭皮へのダメージや部分的な日焼けの原因となります。
また部分的とはいえ頭部が直接加熱され続けることで熱中症へのリスクも高まります。
その点サイクルキャップを被れば頭部を守ることができます。 またツバが日除けとなることで、目元の視界が悪化することを防ぐことができます。
さらにはサイクリストの乗るスポーツ型自転車は前傾姿勢が主となるため、首の後ろ側をはじめとした後背部が直射日光に当たり続けることになります。 そんな中サイクルキャップのツバを後ろ向きにして被るなど、工夫をすると首元の日焼けも防ぐことができるのです。

雨風対策として

雨風もサイクリストのライドを大きく左右します。
短いながらもツバのあるサイクルキャップを被っていれば、雨の日でもツバが雨除けとなって目元を守ることができ、視界を確保することができます。
ツバの短さは風の抵抗を軽減するうえでも最上のデザインだといえます。

防寒対策としても

冬場の防寒対策としてもサイクルキャップは有効です。 ウール素材のほか防寒用の素材から作られたサイクルキャップを被れば、冬場のサイクリングでもいくらか対策ができます。
中には耳当て付きのサイクルキャップも販売されています。 そのときの気象条件に応じたサイクルキャップを選ぶことでより快適なサイクリングを楽しむことができるでしょう。

ヘルメットのフィット感が向上する

気象条件とは別に、サイクリングキャップのメリットはまだあります。
前述したように、サイクリングキャップの特徴である伸縮しやすく頭部にフィットしやすい点、またやわらかい素材で作られているため型くずれの心配がないなどの点を鑑みると、 サイクルキャップは頭部とヘルメットのあいだにおける最高の緩衝材として機能します。
頭部とヘルメットとのすき間を埋め、より快適なヘルメットのフィット感を味わえるのです。
走行中に起こり得るヘルメットのズレや不快感は事故のもと、ヘルメットがしっかりとフィットしていればそういった事故は軽減されるでしょう。

髪型の心配が減る

サイクリングといえども、何も一日中自転車に乗っているわけではないでしょう。 途中でご飯を食べたりお店に寄ったりするものです。
そんなとき、ヘルメットだけだと髪型の崩れが気になったりするかもしれません。
しかしサイクルキャップを被っていれば、ヘルメットを外したあとの髪型に右往左往することはありません。
被っているだけでサマになるとともに、ツバを上げ下げしたり被る向きを変えたりすることでそのときの気分に合ったオシャレも楽しむことができるでしょう。

おわりに

サイクルキャップはただ単にオシャレなアイテムではないことがご理解いただけたでしょうか?
最も大事なのは実用面であって、それらの課題をクリアしたうえで、かつオシャレな最新アイテムと見なされているのがサイクルキャップなのです。
自転車とは無関係のカジュアルなシーンで被ってもオシャレな帽子です。 特性上、型くずれを気にしなくていいので着用しないときにはバッグの中にしまうことも簡単。
持ち運びにストレスが少ないのもサイクルキャップの大きなメリットですね。