「間髪をいれず」の「間髪」これ、なんて読むの?

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A.正しくは「かん、はつ」。「かん」と「はつ」の音の間に「間を入れる」のが正解です。
筆者を含め「かんぱつ」と読んだ方、多いのではないでしょうか。しかしこの読み、本来は誤用ではあるものの今では標準語になりつつあるようです。(筆者のPC環境では「かんぱつ」の変換で一発で出てきます。) 言葉とは他者との意思疎通を図る方法のひとつである以上、伝わらない・伝わりづらい表現の活用は避けるのが無難でしょう。
例)業務等、急ぎのシーンにて
「かん、はつをいれずにやっていこうね!」
おそらくほとんどの方が理解できないと思いますから、誤用とはわかっていても胸の奥にしまっておきましょう。
さて、一つ勉強をしたところで「髪」を含むことわざや故事などのおもしろい表現に触れていきましょう。

「髪」を含むことわざ・故事

一髪、二化粧、三衣装(いちかみ、にけしょう、さんいしょう)

女性の美をつかさどる3大要素とその順列。 なるほど納得です。しかしこれ、男性にもあてはまりそうですね。一口でいうと「みだしなみ」でしょうか。
類語:女は衣装髪かたち

女の髪の毛には大象も繋がる(おんなの かみのけには たいぞうも つながる)

女性は男性を引き付ける(繋ぎ止める)大きな力(魅力)があるというたとえ。 どうやら仏教由来の言葉みたいですから「没煩悩」ということでしょうか。男性諸君は今一度この言葉を心に刻んでみてはいかがでしょうか。

髪の長きは七難隠す(かみの ながさは しちなん かくす)

髪の長い女性は他の多くの欠点を隠すというたとえ。 「天は二物を与えず」という言葉があるとおり、完璧な人間はいません。髪の毛を伸ばして欠点を隠すのもありですね。
類語:色の白いは七難隠す

髪結いの亭主(かみゆいの ていしゅ)

妻の収入で養われる夫の意。 由来は江戸時代までさかのぼり、女性の数少ない専門職かつ十分な収入を確保できる職種であった髪結いからきているようです。うらやましい限りですね。

さいごに

「髪」まつわる表現をいくつかご紹介する上で筆者も初めて目にする言葉が多々ありましたが、やはり髪の毛は女性の象徴として扱われるケースが多かったですね。
皆様もこれを機に「髪」に関する表現を調べてみてはいかがでしょうか。