前頭部や側頭部の髪の毛が薄くなってきた?薄毛・抜け毛のタイプを紹介

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薄毛・抜け毛には一時的な症状もあれば、進行性のAGAのような異常脱毛もあります。抜け毛の状態をこまめにチェックして、頭皮がどのような状態かを把握しましょう。

今回は、さまざまな抜け毛タイプを説明するとともに、AGAサインを読み取るチェック方法をご紹介します。

抜け毛のチェックポイント

抜けた髪の毛を細かく調べると、頭皮のおおよその状態がつかめます。以下の4つの点をチェックしてください。

【1】太さ

抜け毛はどの程度の太さを保っているでしょうか?細く縮れた状態の髪の毛であれば、キューティクルが剥がれ、しっかり成長する前に抜け落ちた恐れがあります。この場合には、頭皮の栄養が慢性的に不足している可能性も否定できません。

【2】毛先

抜け毛を手に取り、毛先を観察してみてください。毛先が極端に細い方は注意が必要です。毛先が細くなる原因には、「栄養不足」「過剰な皮脂の分泌」「痛み」などさまざまあります。いずれにしても、頭皮にとってはあまり良いことではありません。シャンプーやマッサージなどで頭皮のケアを心掛けてください。

【3】毛根

正常な毛根というものは、丸く膨らんだ形をしています。丸みの部分が大きいほど、その髪の毛は健康な証しで、栄養状態も問題ないでしょう。しかし、ほとんど膨らみがない状態であれば、髪の毛と頭皮をつなぎ止める毛根鞘(もうこんしょう)がなくなり、抜けやすくなっている可能性があります。

【4】毛根の付着力

抜けた髪の毛を試しに頭皮に付けてみてください。上記でご紹介した毛根鞘があれば、頭皮への付着力も残されています。付着度を確認して毛根鞘がないとわかれば、薄毛対策を検討して良いかもしれません。

薄毛・抜け毛のタイプ

薄毛と抜け毛には、大きく分けて「一時性脱毛」と「進行性脱毛」の2つがあります。

一時性脱毛

手にのせた髪の毛 ホルモン分泌の乱れ、過剰な皮脂の分泌、ストレスなど、さまざまな要因で一時的に抜け毛が多くなることがあります。次に挙げる症状は、一時的脱毛の可能性が高いものです。

・代謝異常性脱毛:偏った食生活やホルモンバランスの乱れが原因で起こる抜け毛
・神経性脱毛:ストレスが原因で髪の毛が大量に抜けてしまう症状
・粃糠性(ひこうせい)脱毛:大量発生したフケが原因で頭皮が傷む抜け毛
・脂漏性脱毛:皮脂の過剰分泌が原因で頭皮が炎症を起こす抜け毛
・けん引性脱毛:習慣的に髪の毛を引っ張る髪型の方に見られる抜け毛
・産後脱毛:産後のホルモンバランスの乱れが原因で起こる抜け毛




進行性脱毛

薄毛の男性後頭部 進行性の脱毛として有名なものが、AGA(男性型脱毛症)です。この症状は、男性ホルモンであるテストステロンが、5αリダクターゼと呼ばれる酵素と結合し、ジヒドロテストステロン(DHT)を生成することで発症します。頭頂部や前頭部を中心に薄毛が進行し、側頭部や後頭部の髪の毛は残ることが特徴です。

また、壮年性脱毛症と呼ばれるAGAもあり、壮年期(30代~40代)に起こる脱毛症で、若年期(10代~20代)でも発症するAGAと区別する意味でこのように呼ばれます。

薄毛・抜け毛のサイン

頭皮の状態をチェックすると、薄毛のサインが現れているかもしれません。

ボリュームが減った

前頭部や頭頂部を鏡で見渡してみて、薄くなっている、ボリュームが減っているなどの様子がうかがえれば、異常脱毛が起きている可能性を疑いましょう。

髪の毛のコシが減ってきた

髪に触れてみて「弾力性を感じない」、「コシが失われてきた」と感じた場合は、髪の毛に十分な栄養素が届いていない状態かもしれません。頭皮が血行不良を起こせば、髪の毛の成長を阻害し、抜け毛を助長します。

おでこが広くなった

おでこ部分が広くなっていれば、生え際が後退している証しです。おでこが徐々に広くなるM字タイプの脱毛症は、AGAの中でもかなりの割合を占めます。

髪を手ぐしすると5本以上抜ける

スタイリングをした際、クシに大量の髪の毛が付着していれば、異常脱毛を起こしている可能性が考えられます。正常な脱毛であれば、手ぐし程度で簡単に抜け落ちたりしないため、日常的に抜け毛が目立てば早めの対策を講じるようにしてください。

おわりに

最近抜け毛が多いなと感じた場合は、抜けた髪の毛の毛根や頭皮を注意深くチェックしてみましょう。AGAを疑わせる何らかのサインがあるかもしれません。

一時的な抜け毛であれば、生活習慣の改善で頭皮環境が回復するケースもあります。原因を特定するためにも、AGA専門医に相談するなど早めに動きましょう。