髪は何でできている?髪の毛の成分と毛根の仕組み

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体の仕組みは、自分自身の健康を守るために必要な情報の1つです。しかし自分の体の構造について、みなさんはどれほど知っているでしょうか。

そこで今回は、髪の毛の成分や毛根の仕組みについてお伝えします。薄毛や抜け毛、髪のダメージに頭を悩ませている方も、今後のケアに役立てることができるかもしれません。

髪の毛の成分

髪の成分 まずは、髪の毛の主な成分と構造についてお伝えします。髪の毛の基本情報について理解しておきましょう。

髪の成分

私たちの髪の毛は、大部分がケラチンタンパクと呼ばれるタンパク質からできています。ケラチンは18種類のアミノ酸から作られている成分で、体内で作るには、18種類ものアミノ酸を普段の食事からバランスよく摂取する必要があるのです。

髪の毛の構成成分は、ケラチンタンパクが約80%から90%を占めています。次に水分が10から15%割程度、メラニン色素や、脂質、微量元素などの成分が3%以下の割合で含まれています。主な成分となるケラチンタンパクには多くの「シスチン」が含まれており、髪の耐久性を高めています。

そしてごく少量含まれている微量元素には、リンやケイ素、マグネシウムなどの無機成分が含まれています。髪の役割には、体内に侵入した体に害を及ぼす物質を取り除く機能があるため、髪の毛に含まれる成分を詳細に調べることで体の異常を知ることもできます。

毛根部分の仕組み

毛根の仕組み 毛根とは、皮膚の外からは見えない髪の毛の根元部分を指します。抜けた頭髪の根っこの丸い部分を毛根と呼ぶ方も多くいますが、この部分は毛球と呼ばれており毛根とは異なります。

毛球は毛乳頭と毛母細胞から成り、毛乳頭が毛細血管から栄養分を吸い上げ、その栄養をもとに毛母細胞が細胞分裂をすることで髪は成長します。

薄毛・抜け毛が起こる原因

薄毛や抜け毛には原因があります。生活リズムや環境的要因などは人それぞれ異りますが、代表的な原因は以下のものが挙げられます。

血行不良が原因

薄毛や抜け毛の大きな原因の1つとして、血行不良が挙げられます。血行不良が起こることで、頭皮の毛細血管まで十分な栄養を運べなくなると、毛母細胞に栄養が行かず細胞分裂が正常に行われません。その結果として髪が成長せず、薄毛や抜け毛につながってしまうのです。

頭皮の血行を改善するには、定期的にマッサージを施したり、日々の暮らしの中に適度な運動を取り入れたり、趣味などでリラックスできる時間を作ったりしてストレスを減らすな工夫を行うと良いでしょう。

誤ったケアが原因

ドライヤーを髪にあてる女性 毎日のヘアケア方法が原因で、抜け毛や薄毛を進行させてしまうことがあります。
例えば、お風呂から出たあとのドライヤーや、スタイリング時のヘアアイロンの使い方などが原因で、髪のタンパク質が熱によって硬化し、壊れやすくなっているかもしれません。

髪を熱から守るために、ドライヤーを使用するときには髪から30cm以上離し、同じ場所に風を当てつづけないように注意しましょう。また、ヘアアイロンも必要以上に高い温度で使わず、長時間髪を挟み込まないようにしてください。

おわりに

今回は、髪の毛の成分と毛根の仕組みについてお伝えしました。髪の毛は、 ケラチンタンパクをはじめ、水分や脂質、微量元素などから構成されています。毛根に十分な栄養を届けて健康的な髪の毛を成長させるためには、バランスの取れた食事や適度な運動などに気を付けてください

誤ったヘアケアや血行不良は、髪の毛の成長を妨げたり傷つけたり、薄毛や抜け毛の原因を作ります。抜け毛や薄毛を防ぐためには、普段から何気なく続けている生活習慣を、一度見直してみることが大切です。