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毛・抜け毛研究所

2021.02.12

  • Q&A

    髪の毛を販売できるという噂話は本当?値段や方法は?

    カットした髪の毛を有効活用したい時、多くの方が一番に思い浮かべるのは「ヘアドネーション」ではないでしょうか。

    ヘアドネーションとは「髪の毛の寄付」のことです。
    寄付した髪の毛はウィッグ(かつら)に活用され、病気や事故などによって髪の毛を失った方へ提供されます。
    しかし、今回ご紹介するのは髪の毛の寄付ではなく、「髪の毛を売る」方法についてです。
    髪の毛は寄付するだけでなく、有料で販売することもできます。
    売った髪の毛は、ウィッグやエクステ(つけ毛)、美容師の方の練習用、人形用などに活用されます。
    髪の毛の販売方法や販売価格について詳しくまとめました。

    髪の毛を販売する方法

    カットした髪の毛を販売するには、「髪の毛の買い取り業者に売る」または「ネットオークションで売る」という2つの方法があります。

    1.髪の毛の買い取り業者に売る

    髪の毛の買い取り業者には「タムタム」「Hair Buy Bye」「美さいくる工房・ラビットハンズ」などがあります。
    価格は1,000~3,000円程度になることが多いですが、中には数万円と高額なケースも見られます。
    「タムタム」では20cm未満、99g以下で600円から買い取りをしています。
    「Hair Buy Bye」も20cm未満、99g以下で600円から買い取りが可能です。
    「美さいくる工房・ラビットハンズ」は、長さ40cm以上のワンレングスで12,000円からの買取りをしています。
    ただし、先細り状態でワンレングス有効長さが40cm未満の場合は、一律3,000円での買取りになるようです。
    売る時の一般的な流れとしては、まず髪の毛のカット前、カット後の写真を撮り、髪の毛の長さと重さが分かる写真も撮ります。
    これらの写真を業者に送って査定を待ち、買い取り価格に納得できたら髪の毛を郵送します。
    尚、提供者の年齢や性別、白髪の量などを規定している業者もあるため確認しましょう。

    2.ネットオークションで売る

    髪の毛を販売するもうひとつの方法がネットオークションです。
    ネットオークションでは男性の髪の毛やパーマをかけた髪の毛、カラーリングをした髪の毛などが出品されている事例もあります。
    ヤフーオークションに出品されている髪の毛の価格を確認したところ、安いものでは1,000円未満、高いものでは30,000円以上となっていました。
    ネットオークションを利用する場合に注意したいのが、髪の毛の販売が各オークションサイトの規約に違反していないかどうかです。
    規約に違反している場合、そのサイトでは髪の毛を売ることができません。
    規約は途中で変わることもあるため、最新の情報を確認しましょう。
    また、髪の毛の販売が可能なサイトでも、ネットオークションでは買い手が見つからない場合もあります。
    誰も買わなければ売ることはできないため、確実に売るのであれば、ネットオークションよりも買い取り業者がおすすめです。

    髪の毛を買ってくれる美容室はないの?

    ところで、カットした髪の毛を買ってくれる理美容室はないのでしょうか?
    調査したところ、現時点ではヘアドネーションを受け付けている理美容室があるのみで、髪の毛の買い取りをしている理美容室は見つかりませんでした。
    髪の毛を売る時は、理美容室でその旨を伝えてカットしてもらい、切った髪の毛を持ち帰って、自分で業者に申し込んだり、ネットオークションに出品したりして売るのが一般的です。
    理美容師の方にとっては通常のカットと異なる手順になるため、必ずカットする前に伝えて協力をお願いしましょう。
    中には理美容室へ行かずに、自分で髪の毛をカットする方もいます。

    髪の毛を高い値段で売るために気をつけるべきこと

    髪の毛をできるだけ高い値段で売るためにはどうすれば良いのでしょうか。
    髪の毛は長く、量が多く、美しいほどに高く売れます。
    傷んだ髪の毛はその分減額され、髪の毛の状態によっては買い取りができないこともあります。
    なるべく高額で買い取ってもらうためには、以下のことを心がけましょう。

    カラーリングやパーマは控える

    高く売れる髪の毛は、カラーリングやパーマをしていないストレートヘアです。
    カラーリングやパーマをした髪の毛は減額されることもあれば、買い取りの対象外になってしまうこともあります。
    髪の毛を売るなら、カラーリングやパーマを控えてナチュラルなヘアを保つのがおすすめです。
    カラーリングやパーマのヘアアレンジは、髪の毛の傷みの原因にもなります。
    カラーリング液やパーマ液は、髪の毛の表面を覆っているキューティクルにダメージを与えます。
    キューティクルは外部の刺激から髪の毛の内部を保護し、髪の毛のツヤを出したり、手触りを良くしたりしています。
    特に、明るい髪色にするために髪の毛の色を抜くブリーチは、髪の毛や頭皮への刺激が強く、傷みやすいヘアアレンジなので気をつけましょう。

    同じ長さに揃える

    髪の毛を高額で売るためには、同じ長さに揃っていることも大切です。
    最近は軽さを出すためにレイヤーを入れたカットを好む方も多く、長さを揃えたロングヘアだと重たく見えるのではないかと心配な方もいるかもしれません。
    しかしロングヘアでは、たっぷりレイヤーを入れるよりも毛先が整っている方が髪の毛がまとまりやすい他、見た目もツヤが出て美しいと言われています。
    逆にレイヤーがたくさん入ったロングヘアだと、それほど傷んでいなくてもダメージヘアのように見えてしまうことがあります。
    髪の毛を高く買い取ってもらうためにも、美しい髪の毛に見せるためにも、長さを揃えたワンレングスカットで切りましょう。

    傷みのない美しい髪の毛を保つ

    美しい髪の毛を保つためには、髪の毛の傷みの原因を避けることが大切です。
    カラーリングやパーマをしていない髪の毛でも、ドライヤーやヘアアイロンの熱、摩擦、紫外線などが原因で傷んでしまうことがあります。
    髪の毛の傷みを予防するためには、ドライヤーやヘアアイロンを必要以上にあてないようにしましょう。
    ただし、髪の毛を乾かさずに寝ると枕との摩擦で傷みやすくなるため、ドライヤーで髪の毛をきちんと乾かして寝ることは必須です。
    また、シャンプー前にブラッシングをして髪の毛のもつれをなくしておくと、洗髪での摩擦を減らすことができます。
    紫外線から髪の毛を守るためには、帽子や日傘などが役立ちます。
    最近は髪の毛専用の日焼け止め製品も登場しており、スプレーやミスト、クリームなどさまざまなタイプがあります。
    髪の毛の紫外線対策にはこれらを活用するのもおすすめです。

    まとめ

    髪の毛を売る方法や値段について見てきました。
    髪の毛は寄付をするだけでなく、有料で販売することも可能です。
    通常、美容室でカットした髪の毛はゴミとして廃棄されてしまいます。
    しかし、髪の毛を必要としている方はたくさんいます。
    髪の毛を売ることで誰かの役に立ち、収入も得られるのなら、捨ててしまうのはもったいないですよね。
    なるべく高い値段で髪の毛を売るためには、カラーリングやパーマを控え、髪の毛のお手入れにも気を配らなくてはなりません。
    毎日のヘアケアは少し大変かもしれませんが、その分髪の毛や地肌にやさしい生活ができるという捉え方もあります。
    髪の毛をバッサリ切ろうと思っている方は、一度検討してみてはいかがでしょうか。
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