髪に関する知識や技術を公開中
薄毛・抜け毛研究所
2018.07.09
- 薄毛
髪の根元にある立毛筋とは?収縮作用と働きについて
立毛筋とは、顔以外のほぼすべての体毛の根元にある、小さな筋肉のことです。
「毛が逆立つ」「鳥肌が立つ」などのように感情の高ぶりによって生じる身体の変化は、立毛筋の働きによるもの。普段、意識されることのない立毛筋ですが、実はその収縮と薄毛には深い関係があると考えられています。
今回は、立毛筋の収縮作用と働き、そして髪の毛との関係についてご紹介します。
立毛筋とは?

私たちの身体に生えている毛をよく見ると、皮膚に対して斜めに生えていることが分かります。1本1本の体毛に付いているのが立毛筋。毛根部のほぼ中央部分に位置し、表皮の内側と、毛を作っている毛包という器官を斜めにつないでいます。太さ0.05mm~0.2mmほどのとても小さな筋肉で、1本の毛に対し1個、もしくは2個付着しています。
立毛筋の働き
普段は斜めに傾いている毛根ですが、何かの刺激によって立毛筋が収縮すると、まっすぐに立ち上がります。これがいわゆる「毛が立つ」という状態です。立毛筋は別名「起毛筋」とも呼ばれますが、寝ていた毛が起き上がるという印象からその名が存在します。この収縮作用はどのようなときに起こるのか、以下でご説明します。
ドキドキした、感動したなど
交感神経がもっとも優位に働くのは、大きく心が揺さぶられるときです。私たちが何かを見たり体験したりして、ドキドキするような状態にあると交感神経が働き、立毛筋が収縮するのです。よく、素晴らしい音楽や映画を鑑賞して感動したとき、「鳥肌が立った」という表現を使いますが、これは感情の高ぶりよって、交感神経が働いている状態を表しています。
寒さを感じたとき
また同時に、立毛筋の直上にある皮脂腺が刺激され、皮脂が表皮へと分泌されます。この皮脂が毛穴の表面に膜を作り、水分の蒸発を防ぐことで、毛根を寒さから守っているのです。立毛筋の収縮によってもたらされる、2重の作用によって私たちの身体は体温を保つことができます。
立毛筋と薄毛の関係
薄毛を気にされている方、額の生え際が気になる方は、この部分を清潔に保つことが大切です。皮脂の分泌を抑える育毛剤の使用も検討してはいかがでしょうか。
立毛筋を鍛えることはできる?

- 朝日を浴びる
- 朝食に野菜と発酵食品を取り入れる
- コップ1杯の水を飲む
おわりに
精神的緊張や保温のために収縮する立毛筋ですが、そのメカニズムが皮脂分泌と大きな関わりを持ち、髪の毛の成長にも影響しています。立毛筋の作用を理解して、良好な頭皮コンディションの維持に努めましょう。朝日を浴びたるなど、自律神経の乱れを整える習慣を身につけるだけで、立毛筋を鍛えることができます。